世界の金需給(年別)

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産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が1月31日に公表した「Gold Demand Trends」によると、2022年の世界金需給は13.8トンの供給過剰で、過剰量は前年(669.6トン)から大幅に減少しました。

世界金需要は前年比18.1%増加の4740.7トンで、2年連続で増加。2011年(4746.4トン)以来11年ぶり高水準となっております。公的機関の金購入は1135.7トンと、前年(450.1トン)から急増。1967年以来の高水準となり、需要を押し上げた様です。

バー・コインなど投資用需要は同2.2%増加の1217.1トンと、2013年(1729.7トン)以来9年ぶり高水準となりました。一方で、金ETF(上場投資信託)関連の金需要はマイナス110.4トンと、マイナス幅は前年(マイナス189.0トン)から縮小したものの、2年連続で資金流出となっております。

宝飾品需要は同2.9%減少の2086.2トン。世界二大需要国の中国とインドの需要減少が響いた様です。テクノロジー需要は同6.6%減少の308.5トンでした。

需要を国別で見てみると、世界最大の金需要国である中国は同17.7%減少の789.2トン、インドは同2.9%減少の774.0トンとなっております。

なお、世界金供給量は同1.5%増加の4754.5トンで、3年ぶりに増加に転じております。鉱山生産量は同1.2%増の3611.9トンと、2018年(3655.3トン)以来4年ぶり高水準でした。リサイクル量は同0.7%増の1144.1トン。

 

世界の金需給(年別)

 

2021年 2022年

前年比

鉱山生産

3568.9トン 3611.9トン   1.2%

二次供給(スクラップ)

1136.2トン 1144.1トン

  0.7%

ヘッジ(ネット・ベース)

 -22.7トン -1.5トン

総供給 4682.4トン 4754.5トン

 1.5%

宝飾品

2147.7トン 2086.2トン

 -2.9%

宝飾品在庫

82.9トン 103.6トン

25.0%

テクノロジー

330.2トン 308.5トン

 -6.6%

公的金購入

450.1トン 1135.7トン

152.3%

投資(バー・コイン)

1190.9トン 1217.1トン

2.2%

金ETF

-189.0トン -110.4トン

総需要

4012.8トン 4740.7トン

18.1%

需給バランス

669.6トン 13.8トン

-97.9%

※WGCの資料を基に豊トラスティ証券作成

 

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