世界の金需要(四半期別)

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産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が11月1日に公表した「Gold Demand Trends」によると、2022年第3四半期(7-9月)の世界金需要は1181.5トンで、前年同期比28.2%増加となりました。金ETF(上場投資信託)関連の金需要がマイナス227.3トンと、2013年第2四半期(マイナス428.3トン)以来の大幅な資金流出となったものの、実需の買いが上回っております。WGCは金ETF関連の売却が続く中、7-9月期のドル建て金価格は約8%下落したが、価格下落を受けて、宝飾需要が促されたとしております。

宝飾品需要は同9.8%増の523.1トンと、2021年第4四半期(720.5トン)以来の水準、バー・コインなど投資用需要は同35.7%増の351.1トンと、2021年第1四半期(351.8トン)以来の水準となりました。テクノロジー需要は同8.1%減の76.7トン。

また、公的機関の金購入は399.3トンで、前年同期(90.6トン)からは急増。8四半期連続で買い越しとなり、過去最高となっております。WGCは具体的な国名は明らかにしなかったものの、購入量を公表していない中央銀行も相当量購入したと説明しております。

WGCのアナリスト、ルイーズ・ストリート氏は、「今後も中銀の買いと個人投資は力強さを維持すると見込んでいる。インドや東南アジアなど一部地域では宝飾品需要もしっかりした推移が続くだろう」と述べております。

国別需要はこちらをご覧ください。

 

世界の金需要(四半期別)

2021年Q3 2022年Q3 前年同期比
鉱山生産 927.7トン 949.4トン   2.3%
二次供給(スクラップ) 292.8トン 275.8トン   -5.8%
ヘッジ(ネット・ベース)  -12.4トン -10.0トン
総供給 1208.2トン 1215.2トン  0.6%
宝飾品 476.5トン 523.1トン  9.8%
テクノロジー 83.4トン 76.7トン  -8.1%
公的金購入 90.6トン 399.3トン 340.9%
投資(バー・コイン) 258.9トン 351.1トン 35.7%
金ETF  -26.0トン -227.3トン
総需要 921.9トン 1181.5トン 28.2%

※WGCの資料を基に豊トラスティ証券作成

 

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