公的機関の金準備(年別)

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産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が1月31日に公表した「Gold Demand Trends」によると、2023年の公的機関の金購入は1037.4トンと、前年比4.1%減少。過去最高となった前年(1081.9トン)は下回ったものの、2年続けて1000トンを上回っております。

西側諸国がウクライナ侵攻に対する経済制裁をロシアに対して行い、保有する米ドルが凍結される中、米国と距離を置く国を中心に制裁下でも融通が利きやすい金へのシフトが続いた様です。

また、外貨準備の運用先分散化の一環として金を購入する動きが拡大。米国の債務上限問題が市場を揺るがす中、米国の財政赤字拡大に対する懸念から新興国を中心に外貨準備に占める米ドルの比率を減らす一方で、金の比率を増やす国が増えております。

2023年末の金保有国ベスト100で、前期から増加させた国は24ヶ国、減少させた国は9ヶ国でした。最も金準備を増加させた国は中国で224.9トン増加。一方、最も減少させた国はカザフスタンで4.2トン減少。

 

増減の大きかった上位国(前年比、2023年時点)

増加させた国

減少させた国

国 名

前年比 国 名

前年比

中国

224.9トン カザフスタン

-57.4トン

ポーランド

130.0トン ウズベキスタン

-24.6トン

シンガポール

76.3トン ボリビア

-18.2トン

ペルー

34.7トン カンボジア

-10.0トン

ロシア

34.2トン UAE

-5.6トン

ヨルダン

26.1トン ドイツ

-2.5トン

チェコ

18.7トン モンゴル

-1.9トン

インド

16.2トン トルコ

-1.6トン

イラク

12.3トン 台湾

-1.2トン

カタール

9.2トン

※WGCの資料を基に豊トラスティ証券作成

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