中国の白金輸入量(年別)
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中国税関総署の統計によると、2023年中国白金輸入量は前年比18.1%増加の101.87トンでした。過去最高だった2021年(113.07トン)には届かなったものの、少なくとも2009年以降で2番目の高水準となっております。
なお、昨年12月は8.53トンと、前年同月(3.00トン)から約2.8倍増加。ただ、昨年7月(7.29トン)以来の低水準に留まり、5ヶ月ぶりに2桁に届かず。過去1年間の平均値は8.49トン。
昨年6月以降、ドル建て白金価格は月間安値が900ドルを割り込んでおり、安値拾いの買いが入っていると見られております。なお、昨年12月の安値は890.00ドルでした。直近7ヶ月の輸入量は、6月(10.13トン)、7月(7.29トン)、8月(14.09トン)、9月(10.50トン)、10月(15.92トン)、11月(11.11トン)、12月(8.53トン)となっております。
中国では昨年7月から自動車排出ガス規制「国六排出規制6b段階(国6b)」が導入されました。国6bは、欧州排出ガス規制「ユーロ6」よりも規制値が厳しく、米国の「ティア3」(2020年平均値)に相当するレベルとされます。
白金業界団体ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)によると、自動車触媒向けの白金需要の17%を中国が占めております(2022年)が、中国の景気減速懸念に加えて、世界的な脱炭素化の流れを背景に、中国でも電気自動車(EV)が急速に市場シェアを拡大しており、需要回復期待は後退しております。ただ、排ガス規制を強める中、中国は将来の需要増を見込んで実需以上に白金を輸入しているとの見方が出ております。
なお、2023年中国新車販売台数(輸出含む)は前年比12%増加の3009万4000台。3年連続で増加となり、初めて3000万台を上回っております。
2023年中国パラジウム輸入量は、前年比6.3%減少の25.97トンでした。2009年以降の過去最高は2020年の44.23トン。昨年12月は前年同月(1.72トン)比91.5%増加の3.30トン。前月(1.57トン)も上回っております。過去1年間の平均値は2.16トン。
中国のパラジウム輸入量(年別)
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検索用/プラチナ、中国プラチナ輸入量
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