世界の金ETFの金保有残高(年別)

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産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が1月9日に公表した「Gold-Backed ETF FLOWS」によると、2023年末の世界の金ETF(上場投資信託)関連(182銘柄)の金保有残高は前年末比244.38トン減少の3225.45トンと、3年連続で減少となりました。FRBが政策金利を「より高く、より長く維持する(Higher for Longer)」との見方が拡がり、米長期金利が高止まる中、残高の減少が続き、年末の残高としては、2019年(2875.57トン)以来の低水準となっております。

地域別で見てみると、最も増加した地域はアジアで同19.10トン増加。その他地域も同1.73トン増加となっております。一方、最も減少した地域は欧州で同180.44トン減少。減少幅は2013年(297.27トン減少)以来の大きさでした。北米も同81.91トン減少となり、3年連続で減少しております。

銘柄別では、最も増加したのは「Invesco Physical Gold GBP Hedged ETC(英国)」で前年末比16.59トン増加。一方で、最も減少したのは「iShares Gold Trust(米国))」で同50.20トン減少しております。

国別では、2023年に最も増加した国は中国で前年末比10.0トン増加。2位は日本(+5.1トン)、3位はインド(+4.1トン)、4位はトルコ(+2.7トン)となるなど、アジアの需要の強さが目立っております。

一方で、最も減少したのは米国で同79.5トン減少。2位は英国(-79.4トン)、3位はドイツ(-65.6トン)、4位はスイス(-21.3トン)、5位はフランス(-11.7トン)と、欧州の需要の弱さが目立つなど、需要の東高西低が顕著となっております。

 

世界の金ETF 地域別金保有量(年別)

2022年末

2023年月末

前年末比

北米

1724.39トン 1642.48トン

81.91トン減

欧州

1565.95トン 1385.52トン

180.44トン減

アジア

118.72トン 137.82トン

19.10トン増

その他地域

60.77トン 62.50トン

1.73トン増

世界合計

3469.84トン 3225.45トン

244.38トン減

※WGCの資料を基に豊トラスティ証券作成

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