中国GDP(年別)
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中国国家統計局が1月17日に発表した2024年中国GDP(国内総生産)は、物価変動の影響を除いた実質ベースで前年比5.0%増加。不動産不況に伴う景気低迷が長期化する中で、中国政府は景気てこ入れを強めてきたものの、伸び率は前年(5.2%増)から減速。ただ、政府目標の「5%前後」は辛うじて達成しております。
生活実感に近い名目GDPは4.2%増と、前年(7.4%増)から鈍化。GDP伸び率は9年ぶりに名目が実質を下回り、デフレ圧力が強まっていることが示されました。
昨年10-12月期は前年同期比5.4%増と、前期(4.6%増)から伸び率は加速しております。季節要因をならした前期比では1.6%増と、前期(1.3%増)から加速。年率換算では6.6%程度となります。
主要経済指標も発表され、中国社会消費品小売総額(小売売上高)は前年比3.5%増加。全体の1割を占める飲食店収入は5.3%増でした。
中国鉱工業生産は前年比5.8%増加。電気自動車(EV)などの「新エネルギー車(NEV)」は39%増加。幅広い投資動向を示す中国都市部固定資産投資は前年比3.2%増加。政府が景気の下支え役と位置づけるインフラ投資は前年比4.4%増、民間企業による投資は前年比0.1%減と、2年続けてマイナスとなっております。また、不動産販売額は前年比10.6%減と、3年連続でマイナスとなっております。マンションなどの販売不振が続き、新たな開発投資も低迷しております。
同局の康義局長は記者会見で、「世界経済の勢いは弱まっており、国内の需要も不足している」などと厳しい景気認識を示しております。
なお、昨年12月単月では、中国社会消費品小売総額(小売売上高)は前年同月比3.7%増と、前月(3.0%増)と、前月から伸びがやや加速。中国鉱工業生産は前年同月比6.2%増と、前月(5.4%増)から伸びが加速。中国失業率は5.1%と、前月から0.1ポイント悪化しております。
中国人口推移(年別)
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中国国家統計局によると、2024年中国総人口は14億0828万人と、前年比139万人減少した模様。出生数が8年ぶりに増加した一方、死亡者が出生数を上回ったため、3年連続でマイナスとなっております。中国の総人口は、30年以上続いた産児制限の影響などにより、2021年をピークに減少に転じております。少子高齢化が急速に進む中、今後も減少が続くと見られております。
2024年は出産に縁起が良いとされる「辰年」だったこともあり、出生数は954万人と、前年比52万人増加しました。プラスは8年ぶり。人口1000人当たりの出生数を示す出生率は6.77人でした。
一方、死亡者数は1093万人と、前年比17万人減少。新型コロナウイルスの感染爆発で死亡者数が膨らんでいた前年から減ったものの、1000万人は上回っております。
なお、2024年末時点で人口全体に占める65歳以上の比率は15.6%と、前年末から0.2ポイント上昇。生産年齢人口のピークだった2013年と比べて5.9ポイント上昇するなど、高齢化が進んでおります。
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