2024年米大統領選挙 ハリス氏とトランプ氏の支持率

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いよいよ米大統領選挙の開票が始まっております。勝てば女性初の米大統領となる民主党のカマラ・ハリス副大統領と、返り咲きを狙う共和党のドナルド・トランプ前大統領の支持率は依然拮抗しております。米リアル・クリア・ポリティクスが集計した世論調査の平均によると、11月4日時点でハリス氏の支持率は48.7%、トランプ氏は48.6%となっております。

現職の副大統領が大統領選で勝利した例はほとんどなく(現職の副大統領からそのまま大統領になったのは4人)、独立宣言後ではわずか2人のみ。ハリス氏が勝てばレーガン政権の副大統領だったジョージ・H・W・ブッシュ氏(共和党)が勝利した1988年以来36年ぶりとなります。なお、それ以前となると、1836年に勝利したマーティン・バン・ビューレン氏(民主党)まで遡らないと例がありません。

一方、現職で当選出来ずに、元職として返り咲いたのは、1892年の選挙で当選したグローバー・クリーブランド氏(民主党)のみで、仮にトランプ氏が勝利すれば、2人目の返り咲きとなります。

米大統領選挙は全米50州と首都ワシントンに割り当てた計538人の選挙人を奪い合う形で、過半数(270人)を得た候補が次期大統領となります。

最新の予測ではハリス氏とトランプ氏は、共に両党が強い地盤とされる州では優勢を維持しているものの、過半数に達しておらず、米大統領選のたびに勝利政党が変わり易い「スイング・ステート(swing state)」の結果が今回も勝敗を決めそうです。

特に、中西部のミシガン、ウィスコンシン、東部のペンシルベニア、南部のノースカロライナ、ジョージア、西部のアリゾナ、ネバダの激戦7州の行方が勝敗を決める重要な州と見られており、その中でも選挙人の割当数が19人と7州の中で最も多いペンシルベニアは、民主、共和両陣営とも絶対に落とせない最重要州と位置付けております。その7州を見ると、ややトランプ氏が優勢に見えるものの、いずれも3ポイント差以内の「誤差の範囲」にとどまっております。

なお、米フロリダ大の集計によると、郵便を含む期日前投票は、総投票者数1億5800万人の約半数に相当する約8400万人に上った様で、大勢判明には数日かかる可能性もあると見られております。

 

2024年米大統領選挙 ハリス氏とトランプ氏の支持率(激戦7州)

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同時に米連邦議会の上下両院選も実施されます。上院(定数100)の現有議席は民主が51(無所属4を含む)、共和が49。上院議員の任期は6年間で、今回は3分の1の改選と補選1議席の合計34議席を争います。改選の対象は、民主23、共和11となっており、改選が少ない共和党が有利と見られております。下院(定数435)の現有議席は民主が212、共和が220。上院議員の任期は2年間で全議席改選されます。

野党共和党は上院で4年ぶりの過半数奪取をうかがう勢いで、下院でも多数派を維持出来るか注目されます。市場の一部ではトランプ氏が有利との声も出ておりますが、仮にトランプ氏が勝利し、連邦議会上下両院も共和党がとる「トリプルレッド」になる様ですと、政策への期待感から急反発する可能性もありそうです。

 

激戦7州の過去5回の結果

州(選挙人数)

2004年

2008年 2012年 2016年

2020年

ペンシルベニア州(19人)

民主党

民主党 民主党 共和党

民主党

ミシガン州(15人)

民主党

民主党 民主党 共和党

民主党

ウィスコンシン州(10人)

民主党

民主党 民主党 共和党

民主党

ノースカロライナ州(16人)

共和党

民主党 共和党 共和党

共和党

ジョージア州(16人)

共和党

共和党 共和党 共和党

民主党

アリゾナ州(11人)

共和党

共和党 共和党 共和党

民主党

ネバダ州(6人)

共和党

民主党 民主党 民主党

民主党

当選者(敬称略)

ブッシュ(子)

(共和党)

オバマ

  (民主党)

オバマ

  (民主党)

トランプ

  (共和党)

バイデン

  (民主党)

※7州の選挙人合計93人(全米538人)

※豊トラスティ証券作成

 

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