中国の金準備と米国債保有額

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中国人民銀行(中央銀行)が12月7日に発表した11月末の外貨準備の内訳によると、金の保有量は1980トンと、前月末比31.7トン増加となりました。増加に転じるのは2019年9月末以来、3年2ヶ月ぶり。

既報通り、香港政府統計局の統計によると、香港経由で中国が輸入した金輸入量(ネット)は2022年1-10月期累計で前年同期比6.7%増の281.101トン。10月時点の輸入量としては2018年(438.509トン)以来の高水準で推移しております。そのため、市場では人民銀行に加えて、国有銀行などの金を保有し、外貨準備以外の形で「安全資産」を増やしているとの見方が出ております。

一方、中国は米国債の保有額を減少させております。9月時点の保有額は9336億ドルと、昨年末比1351億ドル減少しております。米金利上昇に伴う損失を避けるためとの見方に加えて、米欧日によるロシア中央銀行の海外資産凍結に衝撃を受けて、ドル依存脱却を進めているとの見方も出ております。

なお、11月末の外貨準備は3兆1175億ドルと、10月末から651億ドル増加。ドルが主要通貨に対して下落したため、ドル換算の評価額が増えた模様。増加は2カ月連続。

 

中国の外貨金準備

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