米原油生産量(月別)

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米エネルギー情報局(EIA)が公表した月報によると、5月米産油量は前月比日量1.5万バレル減の日量1266.2万バレルで、2ヶ月連続で減少。2月(日量1253.2万バレル)以来の低水準となっております。

◆7月OPEC産油量、2021年9月以来の低水準

ロイター通信によると、石油輸出国機構(OPEC)加盟国の7月産油量は日量2734万バレルと、前月比日量84万バレル減少。2021年9月以来の低水準となった模様。サウジアラビアによる追加自主減産が主因。同国の産油量は前月比日量86万バレル減少した様です。また、ナイジェリアもフォルカドス原油の荷積み作業が遅れたことで、生産が減少。一方、アンゴラとイラクが産油量を増やした模様。

ロイター通信によると、複数のアナリストがサウジアラビアは石油市場を下支えるため、日量100万バレルの自主減産を9月まで延長すると予測している模様。サウジアラビアは7月初めに、8月も減産を続ける意向を示した上で、さらに継続する可能性もあることを示唆しております。

なお、サウジアラビアが2021年2月に減産を開始した際は、日量100万バレルの減産を3ヶ月続けた後、その後3ヶ月かけて段階的に縮小しております。国際通貨基金(IMF)によると、2023年のサウジアラビアの財政収支が均衡する原油価格は1バレル=80.9ドル。

◆原油価格、2023年は失速か?

ロイター通信が7月31日に発表したアナリストを対象とした調査によると、2023年原油価格は、失速するとの見通しが示されました。経済成長鈍化に伴う需要低下が見込まれ、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の減産効果が相殺されるとしております。

ブレント原油平均価格見通しは2023年は81.95ドルと、6月時点の見通し(83.03ドル)から下方修正。2024年は83.67ドルと予測。

WTI原油平均価格見通しも2023年は77.20ドルと、6月時点の見通し(78.38ドル)から引き下げられております。2024年は78.25ドルと予測。なお、世界最大の原油輸入国である中国の成長は伸び悩んでいるものの、景気刺激策と飛行機など輸送需要の増加で、需要が回復するとの見方が多い様です。

 

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