中国の新車販売台数
↓クリックすると拡大します↓
中国の自動車業界団体、中国汽車工業協会7月10日に発表した6月中国新車販売台数(輸出含む)は、前年同月比13.8%増加の290万4482台と、5ヶ月連続でプラスとなりました。中国政府は景気対策として、自動車の買い替え支援策を強化。同国電気自動車(EV)最大手の比亜迪(BYD)が5月に主力車種の値下げに踏み切ったことで、競合各社を巻き込んだ激しい値下げ競争になったことも販売を押し上げたようです。2025年1-6月期累計では前年同期比11.4%増の1564万8010台。輸出は同22.2%増の59万2225台でした。
中国のNEV販売台数
↓クリックすると拡大します↓
新車販売のうち、政府が普及を支援している電気自動車(EV)などの「新エネルギー車(NEV)」の販売台数(輸出含む)は前年同月比26.6%増の132万9161台でした。NEVが新車販売に占める割合は45.8%。2025年1-6月期累計では前年同期比40.2%増の693万4093台。
◆NEVコストや価格の監視強化
中国新華社通信によると、中国国務院(中央政府)は7月16日に、李強首相主宰の常務会議を開き、国内自動車業界で目立つ「新エネルギー車(NEV)」の無秩序な価格競争を是正するため、コスト調査と価格監視を強化すること決定しました。業界の収益性を低下させている過当競争の抑制に中央政府として本格対応に乗り出すとみられております。
会議ではNEV産業で様々な非理性的な競争が出現していると指摘。その上で、競争秩序を整えるためコストや価格の調査・監視を強化するほか、重点企業に対して、下請け部品メーカーなどへの支払いを契約通りに実行するよう促すとしました。大手メーカーが支配的地位を乱用して値下げを迫ったり、支払いを遅延させたりする事態を防止する方針を示したとみられております。
中国では電気自動車(EV)などNEVの生産販売が急速に伸びているものの、完成車メーカーの乱立と行き過ぎた価格競争による収益性の低下が問題となっております。なお、中国国家統計局によると、2025年1-5月期自動車業界の売上総額は前年同期比7.1%増加したものの、利益は11.9%の大幅減となっております。
中国のPGM自動車触媒需要量
↓クリックすると拡大します↓
※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。