世界の金ETFの金保有残高(月別)

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産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が10月8日に公表した「Gold-Backed ETF FLOWS」によると、9月末の世界の金ETF(上場投資信託)関連(191銘柄)の金保有残高は前月末比18.39トン増加の3200.14トンと、5ヶ月連続で増加。月末の残高としては、昨年12月以来の3200トン台を回復しております。

 

世界の金ETFの運用資産残高(月別)

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なお、世界の金ETF関連の運用資産残高は同135.65億ドル増加の2708.91億ドルと、3ヶ月連続で増加。月末の残高としては、7月以降3ヶ月連続で最高残高を更新しております。

世界的な金融緩和の流れが強まっていることに加えて、FRBも9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、4年半ぶりに利下げを決定。利上げサイクルが終わりを迎え、金融政策が2年半ぶりに「引き締め」から「緩和」に切り替わる中、「金利を生まない資産」である金市場に投機資金の流入が続いている様です。とは言え、年ベースでは前年末比25.45トン減少となっており、年末に向けて2020年以来4年ぶりのプラスとなるか注目されます。

地域別で見てみると、最も増加した地域は引き続き北米で、同16.22トン増加。3ヶ月連続で増加となりました。アジアは同1.96トン増と、19ヶ月連続で増加。月末ベースの残高としての過去最高を更新。また、その他地域は同1.94トン増と、4ヶ月連続で増加となっております。一方、欧州は同1.73トン減と、5ヶ月ぶりに減少に転じております。

銘柄別で見てみると、調査対象の191銘柄のうち、2024年10月は86銘柄が前月末から増加し、63銘柄が減少。42銘柄は変わらず。最も増加したのは引き続き「SPDR Gold Shares(米国)」で前月末比9.20トン増加。一方で、最も減少したのは「Amundi Physical Gold ETC(フランス)」で同3.28トン減少。

 

世界の金ETFの金保有残高(月別、前月比)

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世界の金ETF 地域別金保有量(月別)

2024年8月末

2024年9月末

前月末比

北米

1607.73トン 1623.95トン

16.22トン増

欧州

1327.16トン 1325.43トン

1.73トン減

アジア

184.17トン 186.14トン

1.96トン増

その他地域

62.68トン 64.62トン

1.94トン増

世界合計

3181.74トン 3200.14トン

18.39トン増

※WGCの資料を基に豊トラスティ証券作成

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