米消費者物価指数

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米労働省が10月24日に発表した9月米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比3.0%上昇。伸び率は前月(2.9%上昇)から加速したものの、市場予想(3.1%上昇)は下回りました。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は同3.0%上昇と、伸び率は前月(3.1%上昇)からやや鈍化しております(市場予想は3.1%上昇)。

関税の影響を受けやすいモノの価格はエネルギーと食品を除くベースで同1.5%上昇(前月は1.5%上昇)、エネルギーを除くサービス価格は同3.5%上昇(前月は3.5%上昇)。

瞬間風速を示す前月比では全体は0.3%上昇(前月は0.4%上昇)、コア指数は0.2%上昇(前月は0.3%上昇)。トランプ米政権が引き上げた関税が徐々に消費者に転嫁されつつあるようです。

CPIの発表は当初15日発表の予定だったものの、政府機関の一部閉鎖によりずれ込みました。米労働省は、他の指標発表を延期しているものの、CPIは社会保障給付金の算出に必要なため、発表に向けた作業を進めていました。

◆10月米消費者物価指数、発表されない公算大

ホワイトハウスは10月24日に、政府機関の一部閉鎖が続いていることから、来月予定されている10月米消費者物価指数(CPI)が「史上初めて」発表されない可能性があるとの見通しを明らかにしました。閉鎖により、調査担当者らが業務出来ないことが理由。レビット大統領報道官はSNSで、野党民主党が政府閉鎖を続けることで「10月のCPIが無くなり、企業や市場・家計・FRBを混乱状態にする」と批判しております。

◆9月米期待インフレ、5ヶ月ぶり高水準

NY連銀が10月7日に発表した9月米消費者調査によると、1年先の期待インフレ率は3.38%と、前月(3.20%)から上昇。3ヶ月連続で上昇となり、4月(3.63%)以来5ヶ月ぶり高水準となっております。消費者の間でインフレ再燃懸念が再び拡がりつつあるようです。

中期的な見通しを示す3年先の期待インフレ率は3.05%と、前月(3.00%)からやや加速。長期的な見通しを示す5年先の期待インフレ率は2.97%と、前月(2.93%)から上昇。2月(2.98%)以来7ヶ月ぶり高水準でした。

 

NY連銀、米期待インフレ率

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