米労働省が10月4日に発表した9月米雇用統計(季節調整済み)によると、失業率は4.1%と、前月から0.1ポイント改善(市場予想は4.2%)。景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数は前月比25.4万人増と、前月(改定値、15.9万人増)から大幅に増加。市場予想(14.0万人増)も大幅に上回っております。

8月分は14.2万人増から15.9万人増、7月分は8.9万人増から14.4万人増に修正され、FRBが重視する3ヶ月平均は18.6万人増と、6ヶ月ぶりに拡大したものの、コロナ禍前の2015~2019年の平均(19万人)を下回る水準にまで下がってきております。

業種別でみると、レジャー・接客業が7.8万人増、医療関連が4.5万人増、政府部門は3.1万人増。一方で、製造業は0.7万人減となるなど、やや業種に偏りはあるものの、底堅い内容。なお、労働参加率は62.7%と、前月と変わらず。

インフレに影響する平均時給は前年同月4.0%上昇。伸びは前月(3.9%上昇)を上回り、2ヶ月連続で拡大。前月比では0.1%上昇と、伸びは前月(0.3%上昇)からやや鈍化しております。なお、9月26日に上陸した大型ハリケーン「へリーン」や米港湾でのストライキの影響は10月以降に出るとみられております。

 

FedWatch

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CMEが公表している米金利先物の値動きからFOMCごとの政策金利を予想する「FedWatch(フェドウォッチ)」(10月4日時点)によると、11月のFOMCでFRBが0.25%の利下げを行うとの見方は97.4%に上昇。0.50%の利下げを行うとの見方は0%になった一方、据え置きとの見方が2.6%に拡大。今回の結果を受けて、FRBの利下げペースに対する市場の思惑が、急速に修正されつつあります。

◆8月米求人数、前月から増加

米労働省が10月1日に発表した8月米雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門求人件数(季節調整済み、速報値)は前月比32.9万件増の804.0万件と、3ヶ月ぶりに増加に転じました。市場予想(766万件)も上回っております。解雇件数は同10.5万件減の160.8万件、採用件数は同9.9万件減の531.7万件。

 

米求人件数

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