主要国の政策金利

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ウォーシュFRB議長は7月1日に、欧州中央銀行(ECB)がポルトガル・シントラで開催した「ECBフォーラム」のパネル討論に登壇し、政策の先行きを示す「フォワードガイダンス」という手法に否定的な見解を繰り返し、会合で議論する姿勢を強調。一方で、持論であるFRBの保有資産縮小には改めて意欲を示しました。7月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げの可能性について言及を避けております。

ウォーシュ氏は「(水準が)高過ぎる。物価安定を実現する」と明言。足元の原油相場下落を念頭に「インフレリスクは下がった」としつつも、景気を刺激し、物価高を助長しかねない性急な利下げには慎重な考えを示しました。保有資産の縮小については、FRBが設置する作業部会の議論を経て可否を検討すると説明。また、資産規模やインフレ見直しなどを話し合う5つの作業部会に関し、来週に有識者の人選を一部公表すると述べております。

◆ECBフォーラム:ラガルドECB総裁、インフレのリスク考慮

ECBのラガルド総裁は「ECBフォーラム」のパネル討論で、6月に2年9ヶ月ぶりに利上げに踏み切ったことについて、「フォワードガイダンスというよりも、インフレ上振れリスクや最新の経済データなどを考慮した」と述べました。中東情勢の悪化に伴う供給リスクを踏まえ、当時は基調物価にどのような影響を与えるかを見極める必要があったとしております。

ただ、利上げ後には、米国とイランが戦闘終結に向けて合意するなどして原油価格は大きく下落。こうした情勢の変化もあり、足元の状況については「インフレ上振れのリスクと成長率の下振れリスクは、数週間前に比べておおむね均衡した状態になった」と述べております。

また、現状は「失業率は歴史的に低い水準で、スタグフレーションの状況とは異なる」とも言及。今後の金融政策で重視する指標としては、「インフレ見通しとリスクバランス、基調物価、政策の波及経路」などを重視する構えを示しております。

◆ECBフォーラム:ベイリーBOE総裁、利下げは選択肢外

イングランド銀行(中央銀行、BOE)のベイリー総裁は「ECBフォーラム」のパネル討論で、原油価格がイラン戦争前の水準付近まで下落したものの、BOEは利下げを検討できる状況にないとの見解を示しました。

ベイリー氏は、「今年利下げするとの見方があった。景気が減速する状況にあってそれは不合理ではないが、その選択肢は3月に消え、現時点でも選択肢にはない」と述べております。

BOEは政策判断を急ぐ必要はなく、足元で後退しつつある原油価格の高騰が英経済にどう波及するかを見極めるため、時間を掛けて待つことができるとの見解を繰り返し、その上で難しさに拍車をかけているのは、エネルギー価格が今後どう推移するかを明確に把握することだと指摘。原油とガスの先物価格が信頼できる指標にならなかったためだとしております。

◆ECBフォーラム:マックレムBOC総裁、不確実性強く、状況に応じ金融政策変更

カナダ銀行(中央銀行、BOC)のマックレム総裁は「ECBフォーラム」のパネル討論で、現在のカナダの政策金利について「経済をある程度下支えし、インフレ抑制には適切な水準だ」と強調。不確実性が大きく、状況に応じて金融政策を変更すると述べております。

マックレム氏は、「中立金利を2.25~3.25%の範囲と考え、現在はその下限付近だ」との見解を示しました。カナダ経済が低迷しており、トランプ米政権の高関税措置は逆風になっていると改めて懸念を表明。一方で、足元でインフレ率は目標を上回る3.2%に加速しており、「金融政策においてジレンマを抱えている。リスクが急速に変化する可能性がある」と指摘しました。

人工知能(AI)の普及を巡っては、AIが生産プロセスの根本的な変革に寄与していると回答する企業は少ないと言及。その上で、「AIがイノベーションのプロセスを加速させるのならば、(物価への)影響は大きくなり得る」と分析。

AI関連企業の株価を巡っては、将来的に得られる巨額利益への楽観的な期待に基づいており、過去の水準を踏まえれば「割高な水準にある」と発言。また、2000年前後の「ITバブル」を振り返り、市場でのAI関連投資の過熱に関しては、注視する必要があると述べております。

 

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