Fedウォッチ(2023年1月)
↓クリックすると拡大します↓
先週末に発表された昨年12月米雇用統計によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数は前月比22.3万人増と、伸びは前月(改定値、25.6万人増)から鈍化したものの、市場予想(20.0万人増)を上回る堅調な内容。一方で、平均時給は前年同月比4.6%上昇と、前月(4.8%上昇)から伸びが鈍化。前月比でも0.3%上昇と、前月(0.4%上昇)を下回り、賃金の伸びがインフレの支えとなりFRBによる利上げが長引くとの見方がやや後退しております。
また、米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した昨年12月米製造業景況指数は48.4と、前月から0.6ポイント低下(市場予想48.5)。景況拡大と縮小の分岐点である50を2ヶ月連続で割り込み、2020年5月(43.5)以来2年7ヶ月ぶり低水準となりました。また、米非製造業景況指数も49.6と、前月(56.5)から低下(市場予想は55.1)。2020年5月以来の50割れとなっております。
昨年、FRBは昨年4会合連続で0.75%の利上げを実施した後、12月の会合で利上げ幅を0.50%に縮小。市場ではサービス価格を左右する賃金の伸びが鈍化し始めたことを受けて、1月31日、2月1日に開催されるFOMCで、利上げ幅をさらに0.25%に縮小するとの見方が拡がり始めております。一方で、FRB高官からはタカ派な発言が続いておりますが、今晩発表される昨年12月米消費者物価指数(CPI)の結果次第では、早期の利上げ打ち止め観測が強まる可能性がありそうです。
なお、NY連銀が発表した昨年12月米消費者調査によると、1年先の期待インフレ率は4.99%と、前月(5.23%)から低下。2021年4月(4.84%)以来1年5ヶ月ぶり低水準。3年先も2.99%と、前月(3.00)から小幅低下しております。
最後に、CMEが公表している「Fedウォッチ」(1月11日時点)によると、1月のFOMCでFRBが0.25%の利上げを行うとの見方は77.2%(先週末は75.7%)、0.50%の利上げを行うとの見方は22.8%(同24.3%)となっております。
米平均時給と米インフレ率
↓クリックすると拡大します↓
ISM米製造業景況指数
↓クリックすると拡大します↓
※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。