ドット・チャート

↓クリックすると拡大します↓

 

FRBは3月21、22日の両日にFOMC(米連邦公開市場委員会)を開催。短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%引き上げて、年4.75~5.00%にすることを全会一致で決定しました。利上げは2022年3月のゼロ金利解除以降、9会合連続で、15年半ぶりの水準となっております。保有する米国債などの残高を減らす量的引き締め(QT)は従来方針を修正せず。

FRBは声明文で、今後の利上げについて複数回を示す「継続的な」という表現を無くし、「いくらか追加の引き締めが適切になるだろう」に変更。利上げの到達点に近づいていることが示唆されました。ただ、パウエル氏は会見で「必要であれば、さらに利上げをする」と強調しております。

声明公表後の記者会見で、パウエル議長は銀行不安への対応策に言及した上で、「銀行システムは健全で強靱だ」と強調。今回の会合前には利上げの休止も検討したことを明かしつつ、当局対応が一定の効果を上げていると評価。その上で前回会合以降に出てきた労働市場や物価の指標が「想定以上に強かった」ことから利上げの継続を決めたと説明しております。また、FOMC参加者が年内の利下げ転換を想定していないと述べております。

声明と同時に公表されたFOMCメンバー18人の経済・金利見通し(SEP)で、FF金利見通し中央値は、2023年末が年5.125%と、昨年12月時点の見通しと変わらずでした。0.25%幅であと1回の利上げを見込む想定となり、利上げの到達点はリーマン危機前の最高水準である5.00~5.25%に並びます。ただ、18人のうち7人が追加利上げを支持する一方、1人が据え置きを主張するなど、見解が分かれております。なお、2024年末は年4.00~4.25%に引き上げられた一方で、2025年末は年3.00~3.25%で据え置かれております。

 

米国の政策金利

↓クリックすると拡大します↓

 

※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。