FOMCメンバーの金利見通し
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6月16、17日の両日にFOMC(米連邦公開市場委員会)を開催。短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を年3.50~3.75%で据え置くことを全会一致で決定しました。据え置きは4会合連続。全会一致は昨年6月以来1年ぶりとなります。なお、5月に就任したウォーシュ議長が初めて会合を取り仕切っております。また、前FRB議長のパウエル氏は理事として会合に参加しております。
声明文の分量は、前回会合と比べて約半分となり、金融政策の先行き指針(フォワードガイダンス)にあたる文言が削除されましたが、ウォーシュ議長は声明公表後の記者会見で、「フォワードガイダンスは現在の政策局面に適していないという点で一致した」と述べております。ウォーシュ氏はこれまでもフォワードガイダンスに否定的な見解を示してきました。今後の金融政策運営については、「次に何を行うか前もって示すことは出来ない」とし、「幸いなことに、我々は6週間後に再び会合を開く」と語っております。
また、「政策を遂行する上で、ドットチャートを書き込むことが役に立つとは思えない」と述べ、経済・政策金利見通し(SEP)の公表に当たり、自身の予測を提出しなかったことを明らかにしました。
就任以降にトランプ米大統領と会話したかとの質問については明言を避けた一方、ベッセント米財務長官については、「FRB議長と財務長官が毎週会合を開くのは長年の慣行であり、就任以降3回開催した」と述べております。
自身が意欲を示すFRB改革について、FRBのバランスシート、対外コミュニケーション(情報発信)、データソース、生産性と雇用、インフレ目標の枠組みなど5つの分野でタスクフォース(作業部会)を立ち上げ、秋頃から年末にかけて結論を出すことを目指すと述べました。
米国の政策金利
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声明と同時に公表されたFOMCメンバー18人の経済・政策金利見通し(SEP)で、2026年末のFF金利見通し中央値は年3.750%(3月時点の見通しは3.375%)に引き上がり、通常の0.25%の利上げ幅で年1回の利上げを想定。半数の9人が利上げを予想。残りのうち8人が政策金利の据え置き、1人が利下げを予想しております。前回3月時点では年1回の利下げが想定されていました。
2027年末のFF金利見通し中央値は年3.625%と、年1回の利下げを想定(3月時点の見通しは年3.125%、年1回の利下げを想定)、2028年末のFF金利見通し中央値は年3.375%(3月時点の見通しは年3.125%)、長期見通し(景気を熱しも冷やしもしない「中立金利」)は3.063%(3月時点の見通しは3.125%)となっております。
また、経済成長率は下振れ、インフレ率は上振れするとの見通しが示されました。2026年10-12月期実質GDP(国内総生産)成長率は2.2%と予測。3月時点の見通し(2.4%)から下方修正。一方で、2026年10-12月期コアPCEインフレ率は3.3%と予測。3月時点の見通し(2.7%)から大幅に引き上げられております。
ただ、2027年は2.5%(3月時点の見通しは2.2%)、2028年は2.1%(3月時点の見通しは2.0%)と予測されており、2028年末に物価目標の2%まで低下すると見込んでおります。2026年の失業率は4.3%(3月時点の見通しは4.4%)と予測。
◆トランプ米大統領、利上げ想定「信じられない」
トランプ米大統領は6月17日に、訪問先の仏パリ近郊で記者団に対して、FRBが年内の利上げ予想を示したことについて、「信じられない」と批判。一方で、政策金利が据え置かれたことに関しては「問題ない」と容認しました。
FOMCメンバー(18人)の経済見通し
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実質GDP |
失業率 | PCE |
コアPCE |
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2026年末 |
2.2%(2.4%) | 4.3%(4.4%) | 3.6%(2.7%) |
3.3%(2.7%) |
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2027年末 |
2.3%(2.3%) | 4.3%(4.3%) | 2.3%(2.2%) |
2.5%(2.2%) |
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2028年末 |
2.2%(2.1%) | 4.2%(4.2%) | 2.0%(2.0%) |
2.1%(2.0%) |
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長期見通し |
2.0%(2.0%) | 4.2%(4.2%) | 2.0%(2.0%) |
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※実質GDP(国内総生産)とインフレ率は各年第4四半期時点の前年同期比
※カッコ内は3月時点の見通し
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