OECD加盟国の原油在庫

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先進7ヶ国(G7)のエネルギー相会合が3月10日に、オンラインで開催されました。中東情勢悪化で原油の価格高騰や安定供給への懸念が高まる中、石油備蓄の協調放出など市場安定化に向けた対応策を協議。「石油備蓄の放出を含む必要な措置を講じる用意がある」との共同声明を採択しました。協調放出が実施されれば、ロシアのウクライナ侵攻後の2022年以来、約4年ぶりとなります。

日本から出席した赤沢経済産業相は会合後に、国際エネルギー機関(IEA)から協調放出の必要性について説明があり、IEA加盟国による協調放出について、「国際市場の安定化に向けて有効な手段だ」と強調。「(協調放出を)日本として支持する立場だ」と発言。海上輸送の要衝ホルムズ海峡の封鎖状態が続いており、「アジアでは既に影響が生じており、日本でも懸念が高まっている」ことを伝えたとしております。また、「(G7が)市場安定化に向けて協調して対応する姿勢を示せたことは大きな成果だ」と強調しました。

日本は昨年末時点で、254日分の石油を官民で備蓄しておりますが、赤沢氏は会合に先立つ閣議後記者会見で、「中東からの原油輸送には20日程度を要し、あと10日程度で日本に到達する原油タンカーは大きく減少する可能性がある」と懸念を示しております。

なお、G7議長国であるフランスのレスキュール経済・財務相は10日に、G7がIEAに対して石油備蓄の放出に関するシナリオを策定するよう要請したことを明らかにしました。「いつでも行動出来る態勢を整える必要がある」と述べております。

◆G7首脳、オンライン会合開催へ

フランス大統領府は3月10日に、G7首脳が11日にオンライン会合を開き、中東での紛争激化による経済への影響やエネルギー情勢を議論すると発表しました。フランスは今年のG7議長国。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは10日に、日米欧など32ヶ国が加盟する国際エネルギー機関(IEA)が、2022年の計1億8200万バレルを上回る過去最大規模の備蓄放出を提案していると報じております。

◆イラン、ホルムズ海峡に機雷敷設か

米CNNテレビは3月10日に、イランが原油輸送の要衝ホルムズ海峡で機雷を敷設し始めたと報じました。トランプ米大統領はSNSで、「現時点でそのような報告を受けていない」としつつ、「何らかの理由で機雷が設置され、直ちに撤去されない場合、軍事的報復は前例のない規模になる」とイランを牽制しております。

米国とイスラエルは10日もイラン各地への空爆を継続。ヘグセス米国防長官は10日の記者会見で「本日のイラン国内への攻撃は過去最大となる」と強調。「敵が決定的に敗北するまで手を緩めない。(終結は)我々が時期を決める」と主張しました。

同席した軍制服組トップのケイン統合参謀本部議長は、イランの機雷敷設艦や機雷貯蔵施設を重点的に空爆していることを明らかにしております。なお、米ニュースサイト「アクシオス」によると、米国はイスラエルに対し、イランの石油施設への攻撃を控えるように要請した模様。

◆ライト米エネルギー長官、ホルムズ海峡「タンカー護衛」投稿削除

ライト米エネルギー長官は3月10日に、「ホルムズ海峡で米海軍が石油タンカー1隻を護衛した」とX(旧ツイッター)に投稿し、直後に削除しております。なお、ホワイトハウスのレビット大統領報道官はその後の記者会見で、「現時点でタンカーや船舶を護衛していない」ことを明らかにしております。

ロイター通信によると、米海軍は攻撃を受けるリスクが高いとして、海峡を通過する船舶の護衛を拒否。当面は実施出来ないと説明している模様。トランプ大統領は原油輸送の安全を確保するため、海峡を通航する石油タンカーを海軍が必要に応じて護衛する方針を示していました。

 

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