OPECの原油生産量
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国際エネルギー機関(IEA)は8月11日に公表した月報で、天然ガス価格の高騰や発電需要の伸びを背景に、世界石油需要見通しを上方修正。2022年は前年比日量211万バレル増の日量9970万バレル、2023年は前年比日量211万バレル増の1億181万バレルとし、前月見通しから共に日量約50万バレル上方修正しました。
IEAは、「天然ガスと電力の価格が高騰し、一部の国でガスから石油への切り替えを促している」と指摘。けん引する地域は欧州と中東で、高温による冷房需要の高まりで発電用燃料としての消費も伸びるとしております。
一方で、石油輸出国機構(OPEC)も同日に月報を公表。2022年世界石油需要見通しを日量1億0003万バレルとし、前月見通し(1億0029万バレル)から日量26万バレル下方修正しました。新型コロナウイルス流行に伴う行動規制の再開や地政学的リスクの高まりで、年後半に需要が落ち込むと予測しております。ただ、依然としてIEAより高い需要見通しとなっております。2023年は日量1億0272万バレルとし、前月見通し(1億0298万バレル)から日量26万バレル下方修正しましております。
なお、OPEC加盟国の7月産油量は前月比日量21.6万バレル増の日量2889.6万バレルでした。国別に見ると、サウジアラビアが前月比日量15.8万バレル増、アラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、イラクも生産が増加。一方、ベネズエラ、アンゴラ、イランなどは減少しております。
ウクライナへの侵攻で欧米諸国から制裁を受けるロシアの産油量は、原油と石油製品を合わせて前月比日量52万バレル増の日量1100万バレルだった模様。
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