OPECプラス参加国の原油生産量

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◆「OPECプラス」の産油量

石油輸出国機構(OPEC)によると、1月のOPEC加盟国の産油量は前月比日量12.2万バレル減少の日量2667.8万バレルと、4ヶ月ぶりに減少に転じました。加盟12ヶ国中、増加した国はリビアのみ。減少した国は9ヶ国で、2ヶ国は変わらずでした。OPECの盟主であるサウジアラビアは前月比日量1.3万バレル減の日量893.7万バレル。3ヶ月連続で減少しております。

OPEC非加盟は前月比日量0.4万バレル増加の日量1394.7万バレルと、小幅ながら増加に転じております。ロシアは前月比日量2.7万バレル減の日量897.7万バレル。

石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」全体では前月比日量11.8万バレル減少の日量4062.5万バレルと、2ヶ月連続で減少。

◆ブラジルが「OPECプラス」に加盟

ブラジル政府は2月20日に、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」への加盟を承認したと発表しました。減産の義務付けといった拘束は受けないオブザーバー参加となる模様。米エネルギー情報局(EIA)によると、ブラジルの原油生産量は日量約430万バレルで世界7位。

◆IEA

国際エネルギー機関(IEA)は2月13日に公表した月報で、米国がロシアの石油大手や制裁逃れに使われていた「影の船団」と呼ばれるタンカーを新たに制裁対象に加えたことで、「石油供給の流れに影響を与える可能性がある」との認識を示しました。

第2次トランプ米政権については「イランの石油輸出に対してより厳しい姿勢に転じるとの見方がある」としております。一方で「新たな措置による潜在的な影響を完全に定量化するのは時期尚早だ」とも説明しております。

なお、2025年の世界石油需要は、先進国の景気改善への期待から前月から日量10万バレル増の日量1億0400万バレルと予測しました。

◆EIA

米エネルギー情報局(EIA)は2月11日に、短期エネルギー見通し(STEO)を公表。

世界需給について、2025年世界原油生産量は前年比日量189万バレル増の日量1億0456万バレルと予測。前月見通し(日量1億0436万バレル)から日量20万バレル引き上げております。

世界石油消費量は前年比日量137万バレル増の日量1億0414万バレルと予測。前月見通し(日量1億0410万バレル)から日量4万バレル引き上げております。日量42万バレルの供給過剰となる見込み。

2026年世界原油生産量は前年比日量160万バレル増の日量1億0616万バレルと予測。前月見通し(日量1億0589万バレル)から日量27万バレル引き上げております。

世界石油消費量は前年比日量104万バレル増の日量1億0518万バレルと予測。前月見通し(日量1億0515万バレル)から日量3万バレル引き上げております。日量16万バレルの供給過剰となる見込み。

なお、中国の需要については、2025年は前年比日量25万バレル増の日量1652万バレル(前月見通しは日量1652万バレル)、2026年は前年比日量19万バレル増の日量1671万バレル(前月見通しは日量1671万バレル)とし、共に前月見通しで据え置いております。

◆OPEC

石油輸出国機構(OPEC)は2月12日に発表した月報で、2025年世界石油需要は前年比日量145万バレル増の日量1億0375万バレルとし、前月見通しで据え置きました。

2026年も前年比日量143万バレル増の日量1億0663万バレルと、前月見通しで据え置いております。2025年は、航空需要などが牽引し、輸送用の需要が伸びると予測しております。なお、トランプ米政権について「通商政策が市場に不確実性をもたらす可能性がある」と懸念も示しております。

中国の需要については、2025年は前年比日量31万バレル増の日量1698万バレルと、前月見通し(日量1705万バレル)から下方修正。2026年は前年比日量27万バレル増の日量1725万バレルと、前月見通し(日量1732万バレル)から同じく引き下げております。

 

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