OPECプラス参加国の原油生産量

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◆「OPECプラス」の産油量

石油輸出国機構(OPEC)によると、OPEC加盟国と非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」全体の10月原油生産量は前月比日量7.3万バレル減少の日量4302.4万バレルと、7ヶ月ぶりに減少に転じました。カザフスタンの減少が要因。

そのうち、OPEC加盟国は前月比日量3.3万バレル増加の日量2846.0万バレルと、7ヶ月連続で増加。OPECの盟主であるサウジアラビアは前月比日量4.3万バレル増の日量1000.3万バレルと、7ヶ月連続で増加。2023年4月(日量1049.6万バレル)以来の水準を回復しております。

OPEC非加盟国は前月比日量10.6万バレル減の日量1456.4万バレルと、5ヶ月ぶりに減少に転じております。ロシアは前月比日量4.8バレル増の日量938.2万バレルと、7ヶ月連続で増加。一方、カザフスタンは日量170.7万バレルと、前月比日量15.4万バレル減少。ただ、「OPECプラス」で設定しているカザフスタンの生産枠(日量147.3万バレル)は引き続き大幅に上回っております。

◆IEA

国際エネルギー機関(IEA)は11月13日に公表した月報で、2026年の世界原油需給は最大で日量409万バレルの供給過剰になると予測。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要な産油国で構成する「OPECプラス」が増産する一方で、需要の伸びは鈍化すると見込んでおります。

2025年の世界原油供給量は前年比日量約310万バレル増、2026年は前年比日量約250万バレル増と予測。前月見通しからそれぞれ約10万バレル上方修正。結果、2026年の供給過剰は10月時点の見通し(日量397万バレル)から日量12万バレル拡大しております。

IEAは、ロシアの石油大手ロスネフチとルクオイルに対する米国の新たな制裁について、「石油市場に広範な影響をもたらす可能性がある」とし、ロシアの原油生産量の見通しが「大きく下振れするリスクに留意する」としました。一方で、ロシアの輸出は「ほぼ衰えることなく続いている」と指摘しております。

◆EIA

米エネルギー情報局(EIA)は11月12日に公表した短期エネルギー見通し(STEO)で、2025年世界原油生産量は前年比日量281万バレル増の日量1億0598万バレルと予測。前月見通し(日量1億0587万バレル)から日量11万バレル引き上げております。上方修正は7ヶ月連続。

世界石油消費量は前年比日量105万バレル増の日量1億0414万バレルと予測。前月見通し(日量1億0399万バレル)から日量15万バレル引き上げております。上方修正は5ヶ月連続。日量184万バレルの供給過剰となる見込み。

2026年世界原油生産量は前年比日量139万バレル増の日量1億0737万バレルと予測。前月見通し(日量1億0717万バレル)から日量20万バレル引き上げております。上方修正は5ヶ月連続。

世界石油消費量は前年比日量106万バレル増の日量1億0520万バレルと予測。前月見通し(日量1億0511万バレル)から日量9万バレル引き上げております。上方修正は5ヶ月連続。日量217万バレルの供給過剰となる見込み。

中国の需要について、2025年は前年比日量25万バレル増の日量1656万バレル(前月見通しは日量1656万バレル)、2026年は前年比日量25万バレル増の日量1681万バレル(前月見通しは日量1680万バレル)と予測。

◆OPEC

石油輸出国機構(OPEC)は11月12日に公表した月報で、2026年世界原油需給は日量2万バレルの供給過剰になるとの見通しを示しました。「OPECプラス」の増産と他の産油国からの供給増加が理由。9月の月報では、「OPECプラス」が8月の生産量を維持した場合、2026年に日量70万バレルの供給不足が生じると見方を示していました。

なお、2025年世界石油需要は前年比日量130万バレル増の日量1億0514万バレル、2026年は前年比日量138万バレル増の日量1億0652万バレルと、4ヶ月連続で前月見通しで据え置いております。

中国の需要については、2025年は前年比日量21万バレル増の日量1686万バレル、2026年は前年比日量20万バレル増の日量1706万バレルと予測。

 

 

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