OPECプラス参加国の原油生産量
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◆「OPECプラス」の産油量
石油輸出国機構(OPEC)によると、2月のOPEC加盟国の産油量は前月比日量15.4万バレル増加の日量2686.0万バレルと、2ヶ月連続で増加しました。加盟12ヶ国中、増加した国は10ヶ国。減少した国は、コンゴ、ガボンの2ヶ国でした。
国別では、OPECの盟主であるサウジアラビアは前月比日量1.8万バレル増の日量895.9万バレル。UAEは前月比2.4万バレル増、イランは前月比日量3.5万バレル増、ナイジェリアは前月比日量3.4万バレル増となっております。
OPEC非加盟は前月比日量20.8万バレル増加の日量1415.1万バレルと、2ヶ月連続で増加。ロシアは前月比日量0.4万バレル減の日量897.3万バレルと、3ヶ月連続で減少しております。また、カザフスタンは前月比日量19.7万バレル増の日量176.7万バレルでした。
石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」全体では前月比日量36.3万バレル増加の日量4101.1万バレルと、2ヶ月連続で増加しております。
◆IEA
国際エネルギー機関(IEA)は3月13日に公表した月報で、2025年の世界石油需要見通しを下方修正。前年比日量100万バレル増の日量1億0390万バレルとし、前月見通しから日量10万バレル引き下げております。
IEAは「米国の関税によるスタグフレーションのシナリオが石油需要の伸びを圧迫することになる」と分析。ただ、関税は撤回も相次ぐため「影響の予測は時期尚早だ」と指摘しております。なお、世界石油供給見通しは1億0450万バレルと、前月見通しで据え置かれたため、日量約60万バレルの供給過剰となる見込み。
石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が減産縮小を続け、割当量に反する過剰生産を制御出来なければ、供給過剰幅はさらに日量40万バレル拡大する可能性もあるとしております。
◆EIA
米エネルギー情報局(EIA)は3月11日に、短期エネルギー見通し(STEO)を公表。
世界需給について、2025年世界原油生産量は前年比日量139万バレル増の日量1億0417万バレルと予測。前月見通し(日量1億0456万バレル)から日量39万バレル引き下げております。
世界石油消費量は前年比日量127万バレル増の日量1億0413万バレルと予測。前月見通し(日量1億0414万バレル)から日量1万バレル引き下げております。日量4万バレルの供給過剰となる見込み。
2026年世界原油生産量は前年比日量161万バレル増の日量1億0578万バレルと予測。前月見通し(日量1億0616万バレル)から日量38万バレル引き下げております。
世界石油消費量は前年比日量117万バレル増の日量1億0530万バレルと予測。前月見通し(日量1億0518万バレル)から日量12万バレル引き上げております。日量38万バレルの供給不足となる見込み。
なお、中国の需要については、2025年は前年比日量27万バレル増の日量1658万バレル(前月見通しは日量1652万バレル)、2026年は前年比日量22万バレル増の日量1680万バレル(前月見通しは日量1671万バレル)とし、共に前月見通しから引き上げられております。
◆OPEC
石油輸出国機構(OPEC)は3月12日に発表した月報で、2025年世界石油需要は前年比日量145万バレル増の日量1億0375万バレルとし、前月見通しで据え置きました。据え置きは3ヶ月連続。2026年も前年比日量143万バレル増の日量1億0663万バレルと、前月見通しで据え置いております。
OPECは「トランプ米政権の関税政策により、貿易を巡る懸念がボラティリティー拡大につながる可能性があるが、世界経済は対応出来る」との見方を示しております。
中国の需要については、2025年は前年比日量31万バレル増の日量1699万バレルと、前月見通し(日量1698万バレル)とほぼ変わらず。2026年は前年比日量26万バレル増の日量1725万バレルと、前月見通し(日量1725万バレル)で据え置いております。
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