OPECプラス参加国の原油生産量

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◆「OPECプラス」の産油量

石油輸出国機構(OPEC)によると、OPECと非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の4月産油量は前月比日量24.6万バレル減少の日量4102.0万バレルとなった模様。ロシアは前月比日量15.4万バレル減少の日量929.2万バレルでした。

内訳は、「OPEC加盟国」は前月比日量4.8万バレル減少の日量2657.5万バレル、「OPEC非加盟国」は前月比日量19.8万バレル減少の日量1444.5万バレル。

◆IEA

国際エネルギー機関(IEA)は5月12日に公表した月報で、2024年世界石油需要の伸びは前年比日量120万バレル増と予測。前月見通しから日量20万バレル引き下げております。3月時点の見通しより2023年の需要は多かったものの、2024年の見通しを据え置いたことで伸び幅が縮小しております。

経済協力開発機構(OECD)加盟国の消費が予想を下回っていることや、製造業の活動低迷が理由。また、中国で新型コロナウイルス関連規制下の累積需要が一段落したとの見方を示しております。

また、2025年世界石油需要の伸びは前年比日量110万バレル増とし、需要の伸びが一段と鈍化すると予測。コロナ禍からの経済回復局面にあたる2021年以降で最も小さい伸びとなります。電気自動車(EV)の普及やエネルギー効率の向上などが理由。需要が伸び悩む一方で、2025年世界石油供給は日量1億0450万バレルと、前年比日量160万バレル増え、過去最大になる見通し。需給が緩む結果、2025年世界石油需給は日量20万バレルの供給過剰になる見込み。

◆EIA

米エネルギー情報局(EIA)は5月7日に公表した短期エネルギー見通し(STEO)で、2024年世界原油生産量は前年比日量97万バレル増の日量1億0276万バレルと予測。前月見通し(日量1億0265万バレル)から日量11万バレル引き上げております。

世界石油消費量は前年比日量92万バレル増の日量1億0284万バレルと予測。前月見通し(日量1億0291万バレル)から日量7万バレル引き下げております。結果、日量8万バレルの供給不足になる見込み。

2025年世界原油生産量は前年比日量189万バレル増の日量1億0465万バレルと予測。前月見通し(日量1億0461万バレル)から日量4万バレル引き上げております。

世界石油消費量は前年比日量142万バレル増の日量1億0426万バレルと予測。前月見通しで据え置きました。結果、日量39万バレルの供給過剰になる見込み。

◆OPEC

石油輸出国機構(OPEC)は5月14日に公表した月報で、2024年世界石油需要は前年比日量225万バレル増の日量1億0446万バレルと予測。前月見通しで据え置きました。据え置きは2ヶ月連続。2025年は前年比日量185万バレル増の日量1億0631万バレルと予測。こちらも前月見通しで据え置いております。

OPECは「一定の下振れリスクがあるものの、年初からの勢いは続いており、今年の世界経済成長にさらなる上振れの可能性をもたらすかもしれない」との見方を示しました。

また、現在は「OPECプラス」が市場での協力を巡る主要な議論の場であるとし、「OPECプラス」産の原油需要見通しに焦点を移すとした上で、「OPEC産」原油の需要見通しの公表を中止し、「OPECプラス産」の原油需要予想に切り替えるとしております。

なお、「OPECプラス」は半年に1度の閣僚級会合を6月1日にウィーンで開き、7月以降も自主減産を延長するか協議する予定。

 

 

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