OPECプラス参加国の原油生産量
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◆「OPECプラス」の産油量
石油輸出国機構（OPEC）によると、OPEC加盟国と非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」全体の６月原油生産量は前月比日量34.9万バレル増加の日量4155.9万バレルと、3ヶ月連続で増加しております。
そのうち、OPEC加盟国は前月比日量21.9万バレル増加の日量2723.5万バレルと、3ヶ月連続で増加となっております。OPECの盟主であるサウジアラビアは前月比日量17.3万バレル増の日量935.6万バレルと、2023年6月（日量998.8万バレル）以来の水準を回復しております。
OPEC非加盟国は前月比日量12.9万バレル増の日量1432.3万バレルと、3ヶ月ぶりに増加に転じました。ロシアは日量902.5万バレルと、前月比日量4.1万バレル増加。6ヶ月ぶりに日量900万バレル台を回復。また、カザフスタンは日量184.7万バレルと、前月比日量6.4万バレル増加。「OPECプラス」で設定しているカザフスタンの生産枠（日量147.3万バレル）を引き続き大幅に上回っております。
なお、「OPECプラス」で自主減産を実施しているサウジアラビア、ロシア、イラクなど有志8ヶ国の6月増産量は日量39.4万バレルで、生産目標の日量41.1万バレルを下回っております。
◆IEA
国際エネルギー機関（IEA）は7月11日に公表した月報で、2025年の世界石油供給見通しを上方修正。前年比日量210万バレル増の日量1億0500万バレルと予測。前月見通しから日量30万バレル引き上げております。一方、世界石油需要は日量70万バレルの増加にとどまる見込み。ただ、世界石油市場は供給過剰を示しているが、実際はより引き締まっている可能性があるとの見方を示しました。夏の旅行需要に対応するため、製油所が稼働率を引き上げていることが理由。
◆EIA
米エネルギー情報局（EIA）は7月8日に公表した短期エネルギー見通し（STEO）で、2025年世界原油生産量は前年比日量181万バレル増の日量1億0461万バレルと予測。前月見通し（日量1億0435万バレル）から日量26万バレル引き上げております。
世界石油消費量は前年比日量80万バレル増の日量1億0354万バレルと予測。前月見通し（日量1億0353万バレル）から日量1万バレル引き上げております。日量107万バレルの供給過剰となる見込み。
2026年世界原油生産量は前年比日量111万バレル増の日量1億0572万バレルと予測。前月見通し（日量1億0514万バレル）から日量58万バレル引き上げております。
世界石油消費量は前年比日量105万バレル増の日量1億0459万バレルと予測。前月見通し（日量1億0458万バレル）から日量1万バレル引き上げております。引き下げるのは3ヶ月連続。日量113万バレルの供給過剰となる見込み。
中国の需要については、2025年は前年比日量19万バレル増の日量1650万バレル（前月見通しは日量1650万バレル）、2026年は前年比日量23万バレル増の日量1673万バレル（前月見通しは日量1673万バレル）と予測。前月見通しで据え置いております。
◆OPEC
石油輸出国機構（OPEC）は7月15日に公表した月報で、2025年世界石油需要は前年比日量129万バレル増の日量1億0513万バレルとし、前月見通し（日量1億0513万バレル）で据え置きました。2026年も前年比日量129万バレル増の日量1億0642万バレルと、前月見通し（日量1億0642万バレル）で据え置いております。
中国の需要については、2025年は前年比日量21万バレル増の日量1686万バレルと、前月見通し（日量1687万バレル）から日量1万バレル下方修正。2026年は前年比日量22万バレル増の日量1708万バレルと、前月見通し（日量1709万バレル）から日量1万バレル引き下げております。
OPECは、世界経済の成長見通しも前月見通しで据え置きました。今年下半期の世界経済は貿易紛争の影響を受けるにもかかわらず、予想より堅調に推移すると予測。トランプ米政権の関税政策を巡る不確実性は注視する必要があるとしたものの、主要貿易相手国と合理的な貿易合意に至り、世界経済の不確実性は緩和されるとの見方を示しております。
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