OPECプラス参加国の原油生産量
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◆「OPECプラス」の産油量
石油輸出国機構(OPEC)によると、OPECと非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の11月産油量は前月比日量10.3万バレル増加の日量2665.7万バレルと、2ヶ月連続で増加となりました。
加盟12ヶ国中、増加した国は6ヶ国、減少した国は6ヶ国でした。国別では、OPECの盟主であるサウジアラビアは前月比日量1.0万バレル減の日量896.3万バレル。リビアは前月比日量14.1万バレル増と、2か月連続で生産量が回復しております。
OPEC非加盟は前月比日量22.0万バレル増加の日量1400.8万バレルと、増加に転じております。ロシアは前月比日量0.7万バレル減の日量899.4万バレル。カザフスタンは前月比日量20.2万バレル増加。
なお、石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」全体では前月比日量32.3万バレル増加の日量4066.5万バレルと、2ヶ月連続で増加しております。
◆IEA
国際エネルギー機関(IEA)は12月12日に公表した月報で、「OPECプラス」が月初に協調減産方針の来年3月までの延長を決定したにもかかわらず、2025年の世界石油需給は日量95万バレルの供給過剰になるとの見方を示しました。また、「OPECプラス」が計画通りに来年3月末から減産を縮小し始めた場合、供給過剰分は日量140万バレルまで拡大すると予想しております。
2025年の世界石油需要は前年比日量110万バレル増の日量1億0390万バレルと予測。前月から日量10万バレル引き上げております。中国の最近の景気刺激策の影響により、主にアジア諸国で需要が増加するとの見方が理由。
2024年は前年比日量84万バレル増と、前月から日量8万バレル下方修正。IEAは欧米が想定よりも堅調に推移するとしたものの、中国については「需要の伸びが著しく鈍化している」と指摘。景気悪化による建設需要の減少が響き、ガソリンや軽油の消費低迷が大きくなっているとしております。
◆EIA
米エネルギー情報局(EIA)は12月10日に、短期エネルギー見通し(STEO)を公表。
2024年世界原油生産量は前年比日量57万バレル増の日量1億0259万バレルと予測。前月見通し(日量1億0262万バレル)から日量3万バレル引き下げております。引き下げは3ヶ月ぶり。
世界石油消費量は前年比日量89万バレル増の日量1億0303万バレルと予測。前月見通し(日量1億0313万バレル)から日量10万バレル引き下げております。日量44万バレルの供給不足になる見込み。
2025年世界原油生産量は前年比日量165万バレル増の日量1億0424万バレルと予測。前月見通し(日量1億0466万バレル)から日量42万バレル引き下げております。
世界石油消費量は前年比日量129万バレル増の日量1億0432万バレルと予測。前月見通し(日量1億0435万バレル)から日量3万バレル引き下げております。日量8万バレルの供給不足となる見込み。
◆OPEC
石油輸出国機構(OPEC)は12月11日に発表した月報で、2024年世界石油需要は前年比日量161万バレル増の日量1億0382万バレルと予測。前月見通しから日量21万バレル下方修正しました。
2025年も前年比日量145万バレル増の日量1億0527万バレルと、前月見通しから日量30万バレル下方修正。共に5ヶ月連続で下方修正しております。
中国の需要については、2024年は前年比日量43万バレル増と、前月見通しから日量2万バレル引き下げ、5ヶ月連続で下方修正。2025年は前年比日量31万バレル増と、前月見通しから日量2万バレル引き下げております。中国は数十年にわたって石油消費を拡大してきたものの、輸送用燃料の需要が減少し始め、原油輸入は早ければ来年にもピークを迎えるとみられております。
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