OECD加盟国の原油在庫

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◆IEA

国際エネルギー機関(IEA)は、10月12日に月報を公表。イスラム組織ハマスとイスラエルの軍事衝突について「中東の石油供給リスクを高めた」と分析。現時点では「石油の流通に影響はない」として、2023年世界石油供給見通しを日量1億0160万バレルとし、前月の見通しで据え置いております。世界石油需要量は前年比日量230万バレル増と予測。前月見通し(前年比日量1220万バレル増)から小幅上方修正。

一方、2024年世界石油需要量は前年比日量88万バレル増と予測。前月見通し(前年比日量100万バレル増)から下方修正しております。一段と厳しさを増す世界の経済情勢と、電気自動車(EV)の急速な普及などエネルギー効率の向上が消費の重しになると指摘しております。

2024年が近づく中、西側主要国・地域はインフレ率引き下げのため、高金利環境にあり、これに伴うドル高で、ナイジェリア、パキスタン、エジプトなど低所得新興国の需要が減少していると指摘。一方で、中国、インド、ブラジルなど主要石油消費国では、引き続き需要の伸びは堅調との見方を示しております。

また、サウジアラビアとロシアは9月に、両国合わせて日量130万バレルの自主減産を年末まで延長することを決定しましたが、IEAは9月のロシアの原油と石油製品の合計輸出量は760万バレルと、46万バレル増加したとしております。

◆EIA

米エネルギー情報局(EIA)は、10月11日に、短期エネルギー見通し(STEO)を公表。2023年世界原油生産量は前年比日量131万バレル増の日量1億0126万バレルと予測。前月見通し(日量1億0118万バレル)から日量8万バレル上方修正。2023年世界石油需要量は前年比日量176万バレル増の日量1億0092万バレルと予測。前月見通し(日量1億0097万バレル)から日量5万バレル下方修正されたため、世界需給は日量34万バレルの供給過剰となる見込み。

2024年については、世界原油生産量は前年比日量93万バレル増の日量1億0219万バレル(前月見通しは日量1億0288万バレル)、世界石油需要量を前年比日量132万バレル増の日量1億0224万バレルと予測(前月見通しは日量1億0233万バレル)。世界需給は日量5万バレルの供給不足となる見込み。

◆OPEC

石油輸出国機構(OPEC)は10月12日に月報を公表。2023年世界石油需要量は前年比日量243万バレル増の日量1億0206万バレルと予測。2024年は前年比日量225万バレル増の日量1億0431万バレルと予測し、共に前月見通しで据え置いております。

なお、OPECは「2024年には中国の持続的な景気改善に伴う堅調な世界経済成長により、石油消費がさらに増加する」と予想しております。

 

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