国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長は3月23日に、中東情勢が一段と悪化した場合、「必要があれば」と前置きした上で、さらなる石油備蓄の放出へ向けアジアや欧州各国と協議すると明らかにしました。
ビロル氏はキャンベラのナショナル・プレス・クラブで「もし必要なら当然、そうするだろう。状況を見極めた上で、市場を精査し、加盟国と議論する」と述べております。ただ、さらなる放出に踏み切る具体的な価格水準がある訳ではないとしております。
中東情勢の緊迫化について「非常に深刻」との見解を示し、1970代の2度にわたる石油危機などよりも状況は悪いとし、「最も重要な解決策はホルムズ海峡の開放だ」と強調しております。
◆IEA、4.26億バレルを市場供給
国際エネルギー機関(IEA)は3月19日に、イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖を受けて先週決まった過去最大の協調備蓄放出について、市場への供給量が計4億2600万バレルに上ると発表しました。内訳は原油が3億0100万バレル、石油製品が1億2500万バレル。
IEAの集計によると、最大の貢献国は米国で、全体の4割に当たる1億7220万バレルの原油備蓄を放出する模様。次いで日本が7980万バレル放出予定。欧州各国は主に精製石油製品を供給し、産油国であるカナダやメキシコは増産で対応する方針。
◆トランプ米政権、戦略石油備蓄から4520万バレルを企業に貸し出し
トランプ米政権は3月20日に、中東情勢の緊迫化を受けて4年ぶりの高値まで高騰している原油相場の抑制に向けて、石油関連企業各社に対し、戦略石油備蓄から4520万バレルを貸し出したと発表しました。
同政権は先週、最大8600万バレルを貸し出すと発表しており、今回の第1弾はこの52%に相当。最終的に、来年にかけて1億7200万バレルの供給を予定しております。
貸し出しは、国際エネルギー機関(IEA)による協調備蓄放出の一環と実施。貸し出された原油は、「プレミアム」が上乗せされて返却されるため、米エネルギー省は「納税者に負担はない」と説明しております。
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