OPECプラスの原油生産量
↓クリックすると拡大します↓
国際エネルギー機関(IEA)は9月11日に公表した月報で、今年の世界石油供給と需要が従来の想定以上に減少するとの見通しを示しました。IEAは、「湾岸諸国の生産回復や石油供給の正常化は2027年までかかる」と指摘。従来見通しでは2026年後半から徐々に回復していくとの見方を示していました。
2026年世界石油供給量は前年比日量570万バレル減少すると予測。前月見通し(前年比日量430万バレル減)から下方修正しております。供給が不足する中で記録的なペースで在庫は消費されており、IEAによると8月の世界原油在庫は日量310万バレル減少した模様。
IEAは「これまでのところ、在庫が市場の需給を均衡させる上で重要な役割を果たしてきた」とした上で、需給の緩衝材となる在庫が減り、世界の石油精製体制も限界に達していると指摘。「市場の一段の逼迫を避けるには、中東紛争と5年目に入ったウクライナ戦争の解決に向けた進展が、かつてなく必要になっている」としました。
また、燃料価格が過去最高水準に達していることを受けて、2026年世界石油需要量は前年比日量250万バレル減少すると予測。前月見通し(日量160万バレル減)から引き下げております。
◆IEA、8月のサウジアラビアからの原油供給が30年ぶりの低水準になったと分析
IEAは月報で、8月のサウジアラビアからの原油供給量が前月比日量227万バレル減の日量597万バレルと、30年超ぶりの低水準になったとの見方を示しました。イエメンの親イラン武装組織フーシ派と関連する組織によるバベルマンデブ海峡、ヤンブー沖の船舶や同国製油所への攻撃、またイランが支援する民兵組織によるドローンを用いた石油加工施設への攻撃が要因としております。
◆「OPECプラス」の産油量
石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」22ヶ国の8月原油生産量(UAEを含む)は前月比日量29.8万バレル増加の日量3805.5万バレルと、3ヶ月連続で増加しております。ただ、米国とイランの戦闘開始前の2月(日量4277.2万バレル)の水準は依然として回復しておりません。
OPEC加盟12ヶ国の8月産油量(UAEを含む)は前月比日量34.6万バレル増加の日量2408.1万バレルと、3ヶ月連続で増加しました。ただ、依然として米国とイランの戦闘開始前の2月(日量2865.0万バレル)の水準には届かず。12ヶ国中、増加した国は6ヶ国(うち1ヶ国はUAE)、減少した国は6ヶ国でした。
国別では、OPECの盟主であるサウジアラビアは前月比日量7.6万バレル減の日量727.6万バレルと、減少に転じております。イランは前月比日量39.9万バレル減、リビアは前月比日量1.0万バレル減となっております。一方、イラクは前月比日量66.3万バレル増と、4ヶ月連続で増加。クウェートは前月比日量4.9万バレル増、ベネズエラは前月比日量2.3万バレル増となっております。なお、OPECを5月1日付で脱退したUAEは前月比日量5.5万バレル増加。
OPEC非加盟国10ヶ国の8月産油量は前月比日量4.9万バレル減少の日量1397.3万バレルと、4ヶ月連続で減少。増加した国は1ヶ国。減少した国は8ヶ国。1ヶ国は変わらずでした。
国別では、ロシアは前月比日量15.9万バレル減の日量871.8万バレルと、9ヶ月連続で減少。カザフスタンは前月比日量15.8万バレル増加の日量180.7万バレルと、増加に転じました。「OPECプラス」で設定しているカザフスタンの生産枠(日量147.3万バレル)を引き続き大幅に上回っております。
※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。
