LME銅価格
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ロンドン金属取引所(LME)の銅3ヶ月物先物は、世界最大の需要国である中国の需要減退懸念が強まる中、7月15日に一時6955ドルまで下げて、2020年11月以来1年8ヶ月ぶりに節目の7000ドルを割り込む場面も見られております。
3月7日に史上最高値(1万0845ドル)を付けたものの、新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、3月末に中国・上海市が都市封鎖(ロックダウン)を開始。他の主要都市にもロックダウンが広がる中、4月25日に節目の10000ドル割れ。その後も右肩下がりの下落が続いております。
世界の銅消費の約半分を占める中国の需要減退懸念が強まる中、LMEの指定銅在庫は7月19日時点で13万6200トンと、6月24日の11万3025トンを底に増加傾向にあり、最高値を付けた3月7日(7万0250トン)との比較では1.9倍増となっております。
銅価格は株価や景気に先行する傾向があることから「ドクター・カッパー」とも呼ばれます。現在は、辛くも7000ドルを維持しておりますが、世界の中央銀行による金融引き締めに伴うリセッション(景気後退)懸念が拡がっていることに加えて、新規鉱山の稼働に伴う供給過剰が懸念され始める中、一段の下落を予想する向きが多い様です。
なお、米金融大手ゴールドマン・サックスは7月12日に、これまで銅を中心に商品相場に対して比較的強気だったが、投資家が一斉に銅を売る中、今や銅相場は予想を40%下回って推移しており、一段安の可能性があると警告。向こう3ヶ月の銅価格見通しを1トン=6700ドルとし、従来見通し(8650ドル)から引き下げております。
ただ、銅価格は依然として2025年に15000ドルに到達する軌道にあると予測しております。なお、向こう6ヶ月は7600ドル(従来見通しは10500ドル)、今後1年間の見通しは9000ドル(従来見通しは12000ドル)と予測しております。
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