NY原油
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昨晩のNY原油(中心限月)は前営業日比0.65ドル安の73.21ドルで終了。米国がイラン産原油の販売を一時的に容認すると発表。また、トランプ米大統領が23日にSNSに、「22日にホルムズ海峡を通じて1900万バレルの原油が輸送された。海峡の歴史上で最大だ」と投稿したことから、エネルギー輸送が正常化に向かっているとの見方が拡がり、相場の重荷となったようです。オマーン政府が23日に、ペルシャ湾にとどまるタンカーなどの船舶を対象にした脱出回廊を設けると発表したこともあり、一時72.48ドルまで下げる場面も見られております。
ただ、依然としてイスラエルとレバノンの親イラン・イスラム教シーア派組織ヒズボラの交戦が続いていることから、米国とイランの協議の先行き不透明感を意識した買いが入り、下げ幅を縮小して終了。
とは言え、200日平均線を割り込んで終了しただけに、このまま割り込んだ状態が続くようですと、心理的節目の70ドル割れも試すことも想定されますが、60ドル台では北半球が夏場の需要期を迎えることに加えて、各国が放出した原油備蓄在庫を買い戻す動きが強まるとの見方が拡がっております。需給のタイト感を意識した安値拾いの買いが相場を下支えする可能性がありそうです。なお、米エネルギー省(EIA)によると、6月19日時点の米国内の戦略石油備蓄(SPR)在庫は3億3120万バレルと、1983年6月以来、43年ぶり低水準となっております。
米SPR在庫
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◆バンス米副大統領、「イラン核査察合意」
米国とイランは6月21、22日の両日に、スイスでイランの核問題やホルムズ海峡の通航再開について協議。国際原子力機関(IAEA)による査察や制裁解除などを巡り、双方の主張の違いは鮮明で、実務者協議をスイスで続けるとしました。
米国代表団を率いたバンス米副大統領は22日に協議後の記者会見で、イランが核査察受け入れで合意したと述べ、「大きな節目だ」と強調。今週中にも査察が始まるとの見通しを示しております。
ただ、イラン外務省報道官は同日、協議では核問題を話し合わなかったと述べた上で、従来の手続きに従って「IAEAとの協力関係は続く」と説明し、査察を受け入れるかどうかについては明確な態度を示さず。
なお、米国とイランが署名した覚書には、イランは保有する濃縮ウランを国内で希釈することに同意したとされており、「IAEAの監督のもと、現地において希釈することが最低限の方法」としております。
また、バンス氏はイランの凍結資産を解除する場合、米国とカタールが管理し、その資金を米国のトウモロコシや大豆、小麦の購入に充てる仕組みを検討していると述べ、「(協議の)進展が継続しない限り、その資金は凍結を解除しない」と説明。一方で、イランのアラグチ外相はSNSに、「凍結資産の一部も解除され、イランの大規模な復興計画が始まった」と投稿しております。
◆米国、イラン産原油販売容認
米財務省は6月22日に、対イラン制裁を8月21日まで一時的に緩和すると発表しました。イラン産の原油や石油製品の取引、運搬などを制裁対象から外し、一時的に許可するとしております。米国とイランが先に交わした戦闘終結の覚書に基づく措置で、バンス米副大統領が表明した「イランの核査察受け入れ」を受けた対応とみられております。
ベッセント財務長官はSNSで、イランが原油輸送の要衝ホルムズ海峡の「自由で開かれた通航」を確約し、国際原子力機関(IAEA)の査察官受け入れに応じたと指摘しております。
イランの原油生産量
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◆トランプ米大統領、核査察「100%実施」
トランプ米大統領は6月23日に記者団に対して、イランが国際原子力機関(IAEA)の核査察受け入れに合意したと改めて表明。「100%行われる」と強調しました。
トランプ氏は「急いではいない。適切な時期に現地入りするだろう」と指摘。「もし彼らの言う通りなら、すぐにでも交渉を中止する」とイランを牽制。ルビオ米国務長官も同日、「(査察を)受け入れれば交渉は前進する。しなければ大統領が決断を下すだろう」と警告しております。
◆トランプ米大統領、ホルムズ海峡「完全に開放」と主張
トランプ米大統領は6月22日に記者団に対して、ホルムズ海峡は「完全に開放されている」と述べました。イランはレバノン情勢の悪化を受けて、再封鎖すると20日に表明していました。
◆イランとオマーン、ホルムズ海峡の「管理」について議論
イランのガリバフ国会議長とアラグチ外相は6月23日に、オマーンの首都マスカットでハイサム国王らと会談し、原油輸送の要衝ホルムズ海峡の「管理」について協議。共同声明によれば、両国は外務省による合同作業部会を通じて将来的な同海峡の航行管理やサービス提供に関する費用について協議を続けることで合意。湾岸諸国とも対話することで一致した模様。
なお、米国とイランが署名した覚書には、ホルムズ海峡の通航の在り方を明確にするため、イランがオマーンや湾岸諸国と協議することが盛り込まれており、イランが同海峡の無償・安全航行に向けた措置を講じると規定しております。ただ、期間は60日間となっており、イランが期間終了後に「サービス料」などの名目で通航料を求めるとの懸念が出ております。
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