NY原油

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NY原油(中心限月)は、米国が8月24日にイランに対する新たな経済制裁を発表したことを受けて、トランプ米政権は軍事面よりも経済的な圧力強化を重視しているとの見方から軟調に推移していたものの、週明け8月31日に急反発。

米国軍が8月30日に約1ヶ月ぶりにイランを攻撃し、イランも報復攻撃に出たことを受けて、米国とイランの対立が激化するとの懸念が再燃する中、買い進められたようです。翌9月3日に100日平均線を上抜いて、7月23日以来の90ドル台を回復するなど、3日まで4営業日続伸中。3日に93.14ドルまで上昇する場面も見られております。

米メディアによると、米中央軍は8月30日にホルムズ海峡に浮かぶイランのララク島で同海峡に向けて機雷を発射しようとしていたロケットランチャー2基を攻撃。これに対して、イランの革命防衛隊は8月31日に報復としてヨルダンとアラブ首長国連邦(UAE)にある米軍基地を攻撃。また、サウジアラビア産原油を積み、ホルムズ海峡を通航しようとした大型タンカー2隻が正体不明の飛翔体の攻撃を受けるなど、中東情勢の緊迫化を背景としたエネルギー供給不安が再度高まっております。

中東産油国は原油輸送の要衝ホルムズ海峡を通らない迂回ルートを模索、トランスポンダー(識別信号発信装置)を切ってホルムズ海峡を通航するタンカーの存在も指摘されております。また、輸入国は代替調達先として米国からの調達を増やしているようですが、米戦略石油備蓄(SPR)は44年ぶり低水準まで減少しており、放出余力が低下するとの懸念が出始めております。また、ハリケーンシーズンを迎え、今後原油の生産や輸出に支障が出る可能性も懸念されております。

中間選挙を控えて、トランプ米大統領はイランへの大規模攻撃には踏み切らないとの見方は依然多いものの、トランプ米政権による対イラン軍事作戦は、戦略が定まらず「出口の見えない」状況に陥っているとの見方が多く、戦闘終結のシナリオが見通せない中、引き続き底堅く推移するとの見方が多い模様。

バンス米副大統領は3日に、イランがホルムズ海峡での商船攻撃を停止しない限り「イラン側と交渉することはない」と述べ、作戦長期化を辞さない考えを示しており、目先はトランプ米大統領がイランへの攻撃を継続するかが焦点となりそうです。

テクニカル的にMACDが上昇し始める中、100日平均線を上抜き、最近のレンジを上放れつつあります。3月9日を起点としたダウン・トレンドも上抜きつつあるだけに、直近高値93.50ドル(7月23日)を上抜くことができるかが注目されます。

最後に、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の有志7ヶ国は9月6日に、オンラインで閣僚級会合を開催しますが、10月の生産目標について現在の生産枠で据え置くとみられております。有志国による自主減産枠日量166万バレルの減産は9月で終了する予定で、10月からは「OPECプラス」は、原則として参加国全体が実施している日量200万バレルの協調減産のみ行う見込み。

 

 

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