NY白金(日足)

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NY白金(中心限月)は、前週比47.6ドル安の1028.1ドルで終了となり、反落。相関性の高い金相場の上値が重くなる中、1000ドル台後半で揉み合う展開が続いていたものの、FRB高官からタカ派な発言が相次ぐ中、FRBによる追加利上げ観測が再燃。金が売られる中、5月25日に1020.8ドルまで下げる場面も見られております。

中国で冴えない経済指標の発表が相次ぐ中、中国で感染症研究の第一人者である鍾南山氏が22日に、中国では「6月末に新型コロナウイルスの感染第2波がピークに達し、毎週約6500万人が感染する」との見方を示したことを受けて、需要の回復期待が後退したことも嫌気された模様。既報通り、4月中国白金輸入量は、前年同月比70.6%減少の3.70トンと、昨年12月(3.00トン)以来の低水準に留まっております。

バイデン米大統領と野党共和党のマッカーシー下院議長が、連邦政府の借入限度額である「債務上限」を引き上げることで原則合意。議会で承認されるまでは予断が許さない状況が続きそうですが、市場の重しとなっていた米国債のデフォルト(債務不履行)の恐れが大きく後退。投資家のリスクオフ姿勢が和らぐ中、押し目を拾う動きが出て来るか注目されます。

ただ、テクニカル的にはWトップ型が意識され始めていることに加えて、MACDがデッド・クロスとなる中、5月4日の安値1042.7ドルや2月27日を起点としたアップ・トレンド、50日平均線を割り込んでおり、目先は100日平均線や2月27日の安値903.9ドルから4月21日の高値1148.9ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の半値押し水準1026.4ドルを維持出来るかが焦点となりそうです。

維持出来ない様ですと、61.8%押し水準997.5ドル辺りまで下げる可能性もありそうですが、これから南半球の南アフリカは冬に向かうため、電力不足が意識され易くなります。

また、各調査機関の最新の需給レポートで、2023年は3年ぶりに供給不足となるとの見方が示されており、改めて需給のひっ迫感が意識され始める中、1000ドル台前半では買い拾われることが想定されます。

 

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