OECDの世界経済成長見通し
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経済協力開発機構(OECD)は3月17日に、最新の世界経済見通しを公表。2025年世界成長率を3.1%と予測。昨年12月時点の見通しから0.2ポイント引き下げました。インフレ率の低下や世界貿易の回復、好調な労働市場を背景に、2024年同様の底堅い景気が続くと予想しております。2026年は3.0%(昨年12月時点の見通しは3.3%)とし、2025年から一段の減速を見込んでおります。
トランプ米政権が仕掛ける貿易戦争が「世界成長に打撃を与える」と指摘。2026年にかけて緩やかな成長の減速が続くと予想した。米中間の関税引き上げ、米国による25%の鉄鋼、アルミニウム追加関税などが維持されることを前提に予測したとしております。OECDは、大幅な政策の変化や先行き不透明感の強まりが「企業投資と貿易の足かせになる」と強調。貿易コストの上昇はインフレの高止まりを招き、「金融市場に混乱を生じさせる可能性がある」と警鐘を鳴らしております。
国別 OECDの経済成長見通し
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国・地域別(2025年)では、米国は2.2%と予測。昨年12月時点の見通しから0.2ポイント引き下げております。2026年は1.6%と予測。
ユーロ圏は1.0%と、昨年12月時点の見通しから0.3ポイント下方修正、インドは6.4%と、昨年12月時点見通しから0.5ポイント下方修正しております。一方、中国は4.8%と、昨年12月時点見通しから0.1ポイント上方修正。景気刺激策の効果が関税の影響を相殺するとしております。2026年は4.4%で据え置き。
日本は1.1%と予測。昨年12月時点の見通しから0.4ポイント引き下げたものの、好調な企業収益と力強い賃金の上昇が経済活動の追い風になるとしております。2026年は0.2%と予測。
OECD、成長率見通し
2024年 | 2025年 | 2026年 | |
世界全体 | 3.2% | 3.1%(-0.2) | 3.0%(-0.3) |
米国 | 2.8% | 2.2%(-0.2) | 1.6%(-0.5) |
ユーロ圏 | 0.7% | 1.0%(-0.3) | 1.2%(-0.3) |
英国 | 0.9% | 1.4%(-0.3) | 1.2%(-0.1) |
中国 | 5.0% | 4.8%(0.1) | 4.4%(0.0) |
インド | 6.3% | 6.4%(-0.5) | 6.6%(-0.2) |
ブラジル | 3.4% | 2.1%(-0.2) | 1.4%(-0.5) |
日本 | -0.3% | 1.1%(-0.4) | 0.2%(-0.4) |
※豊トラスティ証券作成、カッコ内は昨年12月時点からの修正幅
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