OPEC加盟国の原油生産量

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石油輸出国機構(OPEC)が5月14日に発表した月報によると、4月のOPEC加盟国の産油量は前月比日量6.2万バレル減少の日量2671.0万バレルと、2ヶ月連続で減少となりました。加盟12ヶ国中、増加した国は3ヶ国。減少した国は9ヶ国でした。

国別では、OPECの盟主であるサウジアラビアは前月比日量4.8万バレル増の日量901.0万バレル。900万バレル台に乗せるのは昨年5月以来1年ぶり。

UAEは前月比1.1万バレル増、イラクは前月比日量0.5万バレル減、ナイジェリアは前月比日量2.8万バレル減、イランは前月比日量3.1万バレル減となっております。

なお、OPECによると、4月のカザフスタン産油量は日量182.3万バレルと、前月比日量4.1万バレル減少したものの、「OPECプラス」で設定しているカザフスタンの生産枠(日量147.3万バレル)を上回っております。

 

OPEC加盟国の原油生産量

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2025年世界石油需要は前年比日量130万バレル増の日量1億0500万バレルとし、前月見通し(日量1億0505万バレル)から日量5万バレル下方修正。ただ、前年比の伸びは前月と変わらずでした。航空需要が堅調に回復し、途上国における工業、農業、建設活動が活発になるとしております。

2026年も前年比日量128万バレル増の日量1億0628万バレルと、前月見通し(日量1億0633万バレル)から日量5万バレル引き下げたものの、同じく前年比の伸びは前月と変わらずでした。

OPECは「OPECプラス」に参加していない、米国などの2025年石油供給の伸びについて、前年比日量80万バレル増とし、前月見通し(前年比日量90万バレル増)から下方修正。原油価格の下落を受けて、設備投資の減少が見込まれることが理由。

また、2025年世界経済成長見通しを2.9%とし、前月(3.0%)から下方修正。米国の1-3月期のマイナス成長をはじめ、世界の経済活動の減速を踏まえたとしております。米国の英国との貿易合意や中国への追加関税引き下げなどに触れ、貿易摩擦が緩和すれば、世界経済の不確実性は軽減すると予想しました。

中国の需要については、2025年は前年比日量25万バレル増の日量1690万バレルと、前月見通し(日量1695万バレル)から日量5万バレル下方修正。2026年は前年比日量22万バレル増の日量1712万バレルと、前月見通し(日量1716万バレル)から日量4万バレル引き下げております。

 

OPECの世界原油需要見通し

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