OPEC加盟国の原油生産量

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石油輸出国機構(OPEC)が6月13日に発表した月報によると、5月のOPEC加盟国の産油量は前月比日量46.4万バレル減の日量2806.5万バレルと、3ヶ月連続で減少。2021年12月(日量2788.3万バレル)以来の低水準となりました。

国別では、サウジアラビアは前月比日量51.9万バレル減少。UAEも同日量14.0万バレル減少した。一方で、ナイジェリアは同日量14.0万バレル減少、クウェートも同日量9.5万バレル減少となっております。

2023年世界石油需要の伸びは前年比日量235万バレル増と予測。前月見通し(前年比日量233万バレル増)とほぼ同水準で、事実上4ヶ月連続で据え置いております。欧州の見通しを引き下げた一方で、中国を小幅上方修正。

OPECは、「高インフレが続き、主要金利が既に上昇し、労働市場が逼迫する中、2023年下半期の経済成長に関して、不確実性が高まっている」と分析。さらに、ウクライナ情勢に言及し、「東欧の地政学的対立がいつ、どのように解決されるかは依然不透明だ」と指摘しております。

また、中国の石油需要見通しは前年比日量84万バレル増と、前月見通し(前年比日量80万バレル)から引き上げております。厳格な新型コロナ感染対策が解除され、需要回復が見込まれるとしております。

なお、ロシアがシンクタンクなどと協力して原油生産量を見直すことに合意したため、OPECは同国の生産ベースライン引き上げを認めたと発表しております。

生産ベースラインは減産枠を設定する際の基準として使用されます。ベースライン変更で2月のロシア原油生産量は日量982.8万バレルから日量994.8万バレルに修正され、生産量は年間約600万トン増える計算となります。

 

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