OPECプラス参加国の原油生産量
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石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は、12月5日にオンラインで閣僚級会合を開催し、参加国全体で実施する協調減産を2026年末まで1年延長することで合意しました。なお、「OPECプラス」は必要と判断されればいつでも追加会合を開催すると強調しております。
来年1月から予定していたサウジアラビアなど有志8ヶ国による日量220万バレルの自主減産の段階的縮小については、3ヶ月先送りし、4月から開始することを決定。先延ばしは9月、11月に続いて今年3度目となります。
また、2023年5月から始めていた有志国による日量166万バレルの自主減産も2025年末までの期限を2026年末に先延ばしすると発表。
中国をはじめとする世界的な需要低迷が続く一方、「OPECプラス」以外の産油国で増産が続く中、減産を続けて価格を下支えする姿勢を示しました。「OPECプラス」は現在、世界需要の約5.7%に相当する日量586万バレルの減産を実施しておりますが、イラクやカザフスタンなど一部の構成国が決められた枠を超えて生産するなど、「OPECプラス」による減産効果は限定的になりつつあります。
なお、既報通り、国際エネルギー機関(IEA)は11月の月報で、「OPECプラス」の減産が継続しても、2025年の世界石油需給は日量100万バレル超の供給過剰になるとの見通しを示しております。
次回の閣僚級会合は、来年5月28日に開催予定。今会合は12月1日に開催予定でしたが、同日に湾岸協力会議(GCC)首脳会議がクウェートで行われることから延期されました。
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