OPEC加盟国の原油生産量
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石油輸出国機構(OPEC)が7月15日に発表した月報によると、6月のOPEC加盟国の産油量は前月比日量21.9万バレル増加の日量2723.5万バレルと、3ヶ月連続で増加となりました。加盟12ヶ国中、増加した国は8ヶ国。減少した国は3ヶ国、1ヶ国が変わらずでした。
OPEC加盟国の原油生産量
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国別では、OPECの盟主であるサウジアラビアは前月比日量17.3万バレル増の日量935.6万バレルと、3ヶ月連続で増加。2023年6月(日量998.8万バレル)以来の水準を回復しております。
UAEは前月比日量8.3万バレル増、イラクは前月比日量1.1万バレル増となった一方、リビアは前月比日量2.4万バレル減、イランは前月比日量6.2万バレル減となりました。
なお、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」で自主減産を実施しているサウジアラビア、ロシア、イラクなど有志8ヶ国の6月増産量は日量39.4万バレルで、生産目標の日量41.1万バレルを下回っております。
OPECの世界原油需要見通し
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2025年世界石油需要は前年比日量129万バレル増の日量1億0513万バレルとし、前月見通し(日量1億0513万バレル)で据え置き。2026年も前年比日量129万バレル増の日量1億0642万バレルと、前月見通し(日量1億0642万バレル)で据え置いております。
中国の需要については、2025年は前年比日量21万バレル増の日量1686万バレルと、前月見通し(日量1687万バレル)から日量1万バレル下方修正。2026年は前年比日量22万バレル増の日量1708万バレルと、前月見通し(日量1709万バレル)から日量1万バレル引き下げております。
OPECは、世界経済の成長見通しも前月見通しで据え置きました。今年下半期の世界経済は貿易紛争の影響を受けるにもかかわらず、予想より堅調に推移すると予測。トランプ米政権の関税政策を巡る不確実性は注視する必要があるとしたものの、主要貿易相手国と合理的な貿易合意に至り、世界経済の不確実性は緩和されるとの見方を示しております。
◆OPEC事務局長、7-9月期の石油需要「非常に強い」
石油輸出国機構(OPEC)のガイス事務局長は、OPECが7-9月期の「非常に強い」石油需要と、その後数ヶ月間の需給逼迫を見込んでいると述べたと、ロシア通信が7月14日に報じました。
ガイス事務局長は先週ウィーンで開かれたOPECのセミナーで、力強い世界経済によって今年の需要は日量130万バレルの増加が見込まれるとしました。「特に7-9月期に非常に強い需要の増加を予想している」とした上で、「10-12月期も良好な伸びが見込まれ、需給は逼迫する。有志8ヶ国が増産に転じている主な要因の一つだ」と指摘しております。
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