OPEC加盟国の原油生産量
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石油輸出国機構(OPEC)が10月12日に発表した月報によると、9月のOPEC加盟国の産油量は前月比日量27.3万バレル増の日量2775.5万バレルでした。増加は2ヶ月連続。
国別で見てみると、自主減産を行っているサウジアラビアの産油量は、前月比日量8.2万バレル増の日量900.6万バレル。他、ナイジェリアは前月比日量14.1万バレル増加。石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」による協調減産の対象外となっているイラン(前月比日量1.5万バレル増)、イラク(前月比日量1.5万バレル増)なども増加しております。
なお、2023年世界石油需要は前年比日量243万バレル増の日量1億0206万バレルと予測。2024年は前年比日量225万バレル増の日量1億0431万バレルと予測し、共に前月見通しで据え置いております。なお、OPECは「2024年には中国の持続的な景気改善に伴う堅調な世界経済成長により、石油消費がさらに増加すると予想される」としております。
なお、中東情勢が緊迫化する中、米金融大手ゴールドマン・サックスは10月13日に、中東情勢を踏まえるとイラン産原油の生産見通しに小幅な下振れリスクがあることから、2024年下期のブレント原油価格見通しが1バレル=100ドルと、従来見通しから5ドル上振れする可能性があるとの見方を示しております。
ゴールドマンはイランの原油生産に関して3つのシナリオを想定。
・イランの輸出に対する西側の監視が強化され、生産量が前年同期の日量285万バレルまで減少するという「小幅な下振れ」の場合、ブレント原油価格見通しは5ドル上振れと予測。
・イランの原油生産量がウクライナ戦争前に見込まれていた日量250万バレルまで減少するという「可能性の低い」シナリオの場合は、ブレント原油価格見通しは9ドル押し上げられると予測。
・イランの原油生産量が日量15万バレル増加するという「起こりそうにない」シナリオの場合、ブレント原油価格見通しは2ドル下振れすると予測しております。
イランの原油生産量
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