世界の金需要(四半期別)
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産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が7月31日に公表した「Gold Demand Trends」によると、2025年4-6月期の世界金需要は前年同期比10.4%増加の1079.0トンで、4四半期連続でプラスとなりました。また、OTC(店頭取引)やその他需要を含めた世界金需要は同3.2%増の1248.8トンでした。
公的機関の金購入は166.5トンと、同21.3%減少。2四半期連続でマイナスとなり、2022年4-6月期(158.6トン)以来の低水準となったものの、19四半期連続で買い越しております。
金価格が歴史的高値圏で推移する中、宝飾品需要は同13.8%減の341.0トンと、コロナ禍で需要が鈍った2020年7-9月期(331.2トン)以来の低水準に留まりました。
一方で、バー・コインなど投資用需要は同11.5%増の306.8トンと、3四半期連続でプラスとなっております。バーは同21.4%増の243.1トンと、3四半期連続でプラスとなった一方、コインは同15.1%減の63.7トンと、8四半期連続でマイナス。2020年4-6月期(63.3トン)以来の低水準に留まっております。
また、金ETF(上場投資信託)関連の金需要は170.5トンと、4四半期連続でプラス(資金流入)となりました。なお、テクノロジー需要は同2.0%減の78.6トンと、7四半期ぶりにマイナスに転じております。
世界の金供給(四半期別)
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2025年4-6月期の世界金供給量は前年同期比3.2%増加の1248.8トンだった。3四半期ぶりにプラスに転じました。内訳は、鉱山生産量は同1.4%増の908.6トンと、3四半期ぶりにプラスに転じております。ヘッジはマイナス7.1トン。リサイクル量は同3.9%増の347.2トンでした。
中国とインドの金需要(四半期別)
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なお、2025年4-6月期の金需要を国別で見てみると、中国は前年同期比10.9%増加の184.2トン。5四半期ぶりに増加に転じました。一方で、インドは同9.9%減少の134.9トン。3四半期連続でマイナスとなっております。詳細はこちらを参照ください。
世界の金需給(四半期別)
2024年Q2 |
2025年Q2 |
前年同期比 |
|
鉱山生産 |
896.2㌧ | 908.6㌧ |
+1.4% |
リサイクル |
334.2㌧ | 347.2㌧ |
+3.9% |
ヘッジ(ネット・ベース) |
-20.4㌧ | -7.1㌧ |
– |
総供給 |
1210.0㌧ | 1248.8㌧ |
+3.2% |
宝飾品 |
395.6㌧ | 341.0㌧ |
-13.8% |
宝飾品在庫 |
21.6㌧ | 15.7㌧ |
-27.0% |
テクノロジー |
80.2㌧ | 78.6㌧ |
-2.0% |
公的金購入 |
211.5㌧ | 166.5㌧ |
-21.3% |
投資(バー・コイン) |
275.2㌧ | 306.8㌧ |
+11.5% |
バー |
200.2㌧ | 243.1㌧ |
+21.4% |
コイン |
75.0㌧ | 63.7㌧ |
-15.1% |
金ETF |
-7.1㌧ | 170.5㌧ |
– |
総需要 |
977.0㌧ | 1079.0㌧ |
+10.4% |
在庫間移動 |
233.0㌧ | 169.8㌧ |
– |
総需要合計 |
1210.0㌧ | 1248.8㌧ |
+3.2% |
※WGCの資料を基に豊トラスティ証券作成
※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。