世界の金需給要(四半期別)

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産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が4月30日に公表した「Gold Demand Trends」によると、2025年1-3月期の世界金需要は前年同期比15.6%増加の1310.0トンで、3四半期連続でプラス。1-3月期としては少なくとも2010年以降で最高となっております。OTCやその他需要を含めた世界金需要も同1.0%増の1206.0トンと、4四半期連続でプラス。1-3月期としては2016年(1253.1トン)以来の高水準でした。

 

世界の金需要(四半期別)

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公的機関の金購入は243.7トンと、同21.4%減少。2023年第3四半期(367.3トン)以来の高水準となった前期(365.1トン)から減少したものの、引き続き高水準を維持。買い越しは18四半期連続。

金価格が歴史的高値圏で推移する中、宝飾品需要は同20.8%減の380.3トンと、コロナ禍で需要が鈍った2020年7-9月期(333.2トン)以来の低水準に留まっております。

バー・コインなど投資用需要は同2.5%増の325.4トンと、2四半期連続でプラス。バーは同13.6%増の257.6トンと、2四半期連続でプラス。2016年10-12月期(278.8トン)以来の高水準となりました。一方で、コインは同25.1%減の67.8トンと、7四半期連続でマイナス。2020年4-6月期(63.1トン)以来の低水準に留まっております。

金ETF(上場投資信託)関連の金需要は18.6トンと、3四半期連続でプラス(資金流入)となっております。テクノロジー需要は同0.3%増の80.5トンと、6四半期連続でプラスでした。

 

世界の金供給(四半期別)

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2025年1-3月期の世界金供給量は同1.0%増加の1206.0トンでした。プラスは4四半期連続。鉱山生産量は同0.3%増の855.7トンで、4四半期連続でプラス。一方、リサイクル量は同1.2%減の345.3トンと、9四半期ぶりにマイナスとなっております。ヘッジは5.0トン。

なお、2025年1-3月期の金需要を国別で見てみると、中国は249.5トンと、同15.4%減少。4四半期連続でマイナスとなったものの、2024年1-3月期(294.9トン)以来1年ぶり高水準となっております。一方で、インドは同15.1%減少の118.1トン。2四半期連続でマイナスとなり、2020年7-9月期(94.6トン)以来の低水準に留まっております。

 

世界の金需給(四半期別)

2024年Q1

2025年Q1

前年同期比

鉱山生産

853.4㌧ 855.7㌧

 +0.3%

リサイクル

349.6㌧ 345.3㌧

  -1.2%

ヘッジ(ネット・ベース)

-8.8㌧  5.0㌧

総供給

1194.2㌧ 1206.0㌧

  +1.0%

宝飾品

480.1㌧ 380.3㌧

  -20.8%

宝飾品在庫

58.4㌧ 53.6㌧

  -8.2%

テクノロジー

80.2㌧ 80.5㌧

+0.3%

公的金購入

309.9㌧ 243.7㌧

 -21.4%

投資(バー・コイン)

317.3㌧ 325.4㌧

 +2.5%

バー

226.8㌧ 257.6㌧

  +13.6%

コイン

90.6㌧ 67.8㌧

-25.1%

金ETF

-113.0㌧ 18.6㌧

総需要

1133.0㌧ 1310.0㌧

 +15.6%

在庫間移動

61.2㌧ -104.0㌧

総需要合計

1194.2㌧ 1206.0㌧ +1.0%

※WGCの資料を基に豊トラスティ証券作成

 

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