世界の金需要(四半期別)
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産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が10月30日に公表した「Gold Demand Trends」によると、2024年第3四半期(7-9月期)の世界金需要は前年同期比0.3%減少の1176.5トンで、5四半期連続で減少となりました。
公的機関の金購入は186.2トンと、前年同期(363.9トン)比48.9%減少。前期(202.2トン)も下回り、昨年第2四半期(178.8トン)以来5四半期ぶり低水準に留まっております。ただ、16四半期連続で買い越しました。
金価格が歴史的高値圏で推移する中、宝飾品需要は同11.8%減の458.6トンと、5四半期連続でマイナス。
バー・コインなど投資用需要は同8.9%減の269.4トンと、2四半期連続でマイナス。2022年第2四半期(257.6トン)以来の低水準となっております。バーは同4.5%減の198.4トンと、4四半期ぶりにマイナスに転じました。コインは同19.5%減の71.1トンと、5四半期連続でマイナス。2020年第2四半期(63.1トン)以来の低水準に留まっております。
一方、金ETF(上場投資信託)関連の金需要は94.6トンと、10四半期ぶりにプラスに転じております。テクノロジー需要は同7.3%増83.0トンと、4四半期連続でプラス。人工知能(AI)を搭載したパソコンやスマートフォンなどの素材として需要が堅調だった模様。
2024年第3四半期(7-9月期)世界金供給量は前年同期比5.1%増加の1313.0トンと、少なくとも統計が遡れる2010年以降では最高となっております。
内訳を見ると、鉱山生産量は同5.8%増の989.8トンと、4四半期連続でプラス。少なくとも少なくとも統計が遡れる2010年以降では最高となりました。ヘッジはマイナス0.2トン。
金価格が高止まりする中、リサイクル量は同11.3%増の323.0トンと、7四半期連続でプラス。第3四半期としては2020年(378.0トン)以来の高水準となっております。
世界の金供給(四半期別)
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2024年第2四半期(4-6月期)世界金供給量は前年同期比4.2%増加の1258.2トン。少なくとも第2四半期としては2010年以降で最高となっております。
世界の金需給(四半期別)
2023年Q2 | 2024年Q2 | 前年同期比 | |
鉱山生産 | 935.7トン | 989.8トン | +5.8% |
リサイクル | 290.1トン | 323.0トン | +11.3% |
ヘッジ(ネット・ベース) | 23.8トン | 0.2トン | – |
総供給 | 1249.6トン | 1313.0トン | +5.1% |
宝飾品 | 520.0トン | 458.6トン | -11.8% |
宝飾品在庫 | 62.1トン | 84.6トン | +36.2% |
テクノロジー | 77.3トン | 83.0トン | +7.3% |
公的金購入 | 363.9トン | 186.2トン | -48.8% |
投資(バー・コイン) | 295.9トン | 269.4トン | -8.9% |
バー | 207.7トン | 198.4トン | -4.5% |
コイン | 88.2トン | 71.1トン | -19.5% |
金ETF | -1391.トン | 94.6トン | – |
総需要 | 1180.2トン | 1176.5トン | -0.3% |
在庫間移動 | 69.4トン | 136.5トン | – |
総需要合計 | 1249.6トン | 1313.0トン | +5.1% |
※WGCの資料を基に豊トラスティ証券作成
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