世界白金需給

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白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」は5月19日に「Platinum Quarterly」を発表。

四半期別で見ると、2025年第1四半期(1-3月)の世界白金需給は25.4トンの供給不足でした。不足幅は2019年第1四半期(24.0トン)を上回り、少なくともWPICがデータを公表している2014年以降で最高を更新しております。

世界白金総供給は前年同期比9.6%減少の45.3トン。内訳は、一次供給量(鉱山総供給量)は同9.6%減の33.8トンと、少なくともWPICがデータを公表している2014年以降で最低となっております。

世界最大の白金生産国である南アフリカの生産量は同10.2%減の22.2トンと、コロナ禍の2020年第2四半期(16.2トン)以来の低水準に留まったことが要因。二次供給量(リサイクル量)は同1.6%増の11.6トンでした。

世界白金総需要は前年同期比10.4%増加の70.7トン。2024年第2四半期(75.9トン)以来の高水準となっております。用途別に見てみると、自動車触媒需要は同4.0%減の23.4トン。また、自動車触媒を除いた産業需要は21.7%減の16.4トンと、2023年第3四半期(15.2トン)以来の低水準。一方で、宝飾品需要は同9.2%増の16.6トンと、2020年第4四半期(16.6トン)以来の高水準となっております。

投資需要は14.3トンと、前期(11.2トン)から増加(前年同期は3.5トン)。内訳は、バー・コイン需要は2.2トン(前期は1.7トン)。ETF関連はマイナス0.2トンと、前期(4.4トン)から急減。一方で、取引所在庫は11.2トンと、前期(3.9トン)から急増。米関税政策を巡る思惑から、世界各国から米国に金地金を移送する流れが強まり、2020年第3四半期(10.6トン)を上回り、少なくともWPICがデータを公表している2014年以降で最高を更新しております。なお、中国の500グラム以上のバー需要は1.1トンでした(前期は1.2トン)。

 

世界白金需給(データ)

2024年Q1 2025年Q1 前年同期比
鉱山総供給 38.8㌧ 33.8㌧ -12.9%
 鉱山生産量 38.1㌧ 34.5㌧ -9.6%
  (南アフリカ) 24.8㌧ 22.2㌧ -10.2%
 鉱山在庫 0.7㌧  -0.7㌧
リサイクル 11.4㌧ 11.6㌧ +1.6%
総供給 50.2㌧ 45.3㌧  -9.6%
自動車触媒需要 24.4㌧ 23.4㌧ -4.0%
宝飾品需要 15.2㌧ 16.6㌧ +9.2%
触媒を除く産業需要 20.9㌧ 16.4㌧ -21.7%
投資需要 3.5㌧ 14.3㌧
総需要 64.0㌧ 70.7㌧ +10.4%
地上在庫
需給バランス -13.9㌧ -25.4㌧

※豊トラスティ証券調べ

※小数点以下は四捨五入につき、合計は必ずしも一致しない

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