四半期別 世界白金需給
↓クリックすると拡大します↓
白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」は9月10日に「Platinum Quarterly」を発表。
白金需給を四半期別で見ると、2025年第2四半期(4-6月)の世界白金需給は0.3トンの供給不足となりました。不足幅は少なくとも2020年第3四半期以来の大きさとなった前期(20.9トンの供給不足)から大幅に縮小したものの、3四半期連続で供給不足となっております。
世界白金総供給は前年同期比4.0%減少の58.4トンでした。内訳は、一次供給量(鉱山総供給量)は同7.8%減の45.2トン。世界最大の白金生産国である南アフリカの生産量は同6.5%減の32.8トン。バルテラ・プラチナム(旧アングロ・アメリカン・プラチナム)が保有する一部鉱山が洪水の影響で操業を停止した前期(22.2トン)から回復しております。
二次供給量(リサイクル量)は同11.6%増の13.2トン。価格の上昇を受けて、2022年第4四半期(14.1トン)以来の高水準となっております。
世界白金総需要は前年同期比22.4%減少の58.7トンと、2024年第3四半期(48.1トン)以来の低水準に留まりました。用途別に見てみると、自動車触媒需要は同2.4%減の23.9トンと、前期(23.9トン)から横ばい。自動車触媒を除いた産業需要は同24.2%減の16.0トンと、前期(11.4トン)を上回っております。
宝飾品需要は同32.0%増の20.8トンと、2017年第4四半期(21.2トン)以来の高水準となっております。金価格が高騰する中で代替需要が増えた模様。
投資需要はマイナス2.0トンと、2024年第3四半期(マイナス7.2トン)以来のマイナスでした(前期は14.3トン)。トランプ米大統領の関税政策への警戒から、増加傾向にあったNYMEXの白金認証在庫の増加が一服したことが要因。
内訳は、バー・コイン需要は3.4トンと、2023年第1四半期(4.0トン)以来の高水準(前期は2.2トン)。ETF関連は3.0トン(前期はマイナス0.2トン)。取引所在庫はマイナス9.9トンでした(前期は11.2トン)。また、中国の500グラム以上のバー需要は1.5トンと、2024年第1四半期(1.6トン)以来の高水準となっております(前期は1.1トン)。
四半期別 世界白金需給(データ)
2024年Q2 |
2025年Q2 |
前年同期比 |
|
鉱山総供給 |
49.0㌧ |
45.2㌧ |
-7.8% |
鉱山生産量 |
47.9㌧ |
45.2㌧ |
-5.7% |
(南アフリカ) |
35.1㌧ |
32.8㌧ |
-6.5% |
鉱山在庫 |
1.1㌧ |
0.0㌧ |
– |
リサイクル |
11.8㌧ |
13.2㌧ |
+11.6% |
総供給 |
60.8㌧ |
58.4㌧ |
-4.0% |
自動車触媒需要 |
24.5㌧ |
23.9㌧ |
-2.4% |
宝飾品需要 |
15.7㌧ |
20.8㌧ |
+32.0% |
触媒を除く産業需要 |
21.1㌧ |
16.0㌧ |
-24.2% |
投資需要 |
14.3㌧ |
-2.0㌧ |
– |
総需要 |
75.6㌧ |
58.7㌧ |
-22.4% |
地上在庫 |
– |
– |
– |
需給バランス |
-14.8㌧ |
-0.3㌧ |
– |
※豊トラスティ証券調べ
※小数点以下は四捨五入につき、合計は必ずしも一致しない
検索/プラチナ、プラチナ需給
※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。