世界白金需給

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白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」は11月26日に「Platinum Quarterly」を発表。初めて2025年の見通しが示され、2025年の世界白金需給は16.8トンの供給不足とし、3年連続で供給不足となると予測しました。上場投資信託(ETF)、取引所在庫、業界の運転在庫を除いた、利用可能な地上在庫は93.7トンと予測。2020年(84.9トン)以来5年ぶり低水準に留まる見込み。

世界白金総供給は前年比0.8%増加の227.8トンと、2022年(227.9トン)以来3年ぶり高水準になると予測。内訳は、一次供給量(鉱山総供給量)は同2.3%減の172.6トンと、2020年(152.5トン)以来、5年ぶり低水準に留まる見込み。一方、二次供給量(リサイクル量)は同11.8%増の55.2トンと、2021年(65.5トン)以来、4年ぶり高水準になると見込んでおります。

世界白金総需要は前年比1.1%減少の244.6トンと、2022年(200.6トン)以来、3年ぶり低水準に留まると予測。

用途別に見てみると、自動車触媒需要は同2.3%増の100.9トンと、2017年(102.6トン)以来8年ぶり高水準、宝飾品需要は同1.6%増の61.7トンと、2019年(65.5トン)以来、6年ぶり高水準になると、それぞれ見込んでおります。また、投資需要は同6.9%増の13.1トンと、3年連続でプラスとなり、2020年(49.2トン)以来5年ぶり高水準になる見込み。一方、自動車触媒を除く産業需要は同9.0%減の68.9トンと、2020年(65.5トン)以来5年ぶり低水準に留まるとしております。

なお、2024年は21.2トンの供給不足と予測。前回9月時点の見通し(32.0トンの供給不足)から不足幅が縮小。利用可能な地上在庫は110.5トンとし、9月時点の見通し(93.5トン)から引き上げられております。

世界白金総供給は前年比1.5%増加の226.1トンと予測。9月時点の見通し(220.5トン)から上方修正されました。内訳は、一次供給量(鉱山総供給量)は同1.2%増の176.8トンと、2021年(192.9トン)以来、3年ぶり高水準になる見込み。一方、二次供給量(リサイクル量)は同2.8%増の49.4トンと、2021年(65.5トン)以来、3年ぶりに増加に転じると見込んでおります(9月時点の見通しは49.2トン)。

世界白金総需要は前年比0.4%増加の247.3トンと、2019年(258.1トン)以来、5年ぶり高水準になると予測。9月時点の見通し(252.5トン)から上方修正されました。

用途別に見てみると、自動車触媒需要は同1.6%減の98.7トンと、4年ぶりに減少に転じる見込み。9月時点の見通し(100.7トン)から下方修正。自動車触媒を除く産業需要は同0.6%減の75.7トンと予測(9月時点の見通しは73.7トン)。宝飾品需要は同5.5%増の60.7トンと、3年ぶりに増加に転じると見込んでおります(9月時点の見通しは62.0トン)。また、投資需要は同1.0%減の12.2トンと予測(9月時点の見通しは16.1トン)。バー・コイン需要が前年から半減する一方、ETFは4年ぶりにプラスに転じるとしております。

 

南アフリカの白金生産量

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世界白金需給(データ)

2023年 2024年 2025年 前年比
鉱山総供給 174.6㌧ 176.8㌧ 172.6㌧  -2.3%
  鉱山生産量 174.3㌧ 175.0㌧ 172.6㌧  -1.4%
  (南アフリカ) 123.1㌧ 124.4㌧ 122.2㌧  -1.8%
  鉱山在庫 0.3㌧ 1.8㌧ 0.0㌧
リサイクル量 48.0㌧ 49.4㌧ 55.2㌧ +11.8%
総供給 222.7㌧ 226.1㌧ 227.8㌧  +0.8%
自動車触媒需要 100.2㌧ 98.7㌧ 100.9㌧  +2.3%
宝飾品需要 57.5㌧ 60.7㌧ 61.7㌧  +1.6%
触媒を除く産業需要 76.2㌧ 75.7㌧ 68.9㌧  -9.0%
投資需要 12.3㌧ 12.2㌧ 13.1㌧ +6.9%
総需要 246.3㌧ 247.3㌧ 244.6㌧  -1.1%
地上在庫 131.7㌧ 110.5㌧ 93.7㌧
需給バランス -23.6㌧ -21.2㌧ -16.8㌧

※豊トラスティ証券調べ、2024年、2025年はWPICの予測

※小数点以下は四捨五入につき、合計は必ずしも一致しない

※前年比は2024年と2025年の比較

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