世界白金供給
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白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル（WPIC）」は5月13日に「Platinum Quarterly」を発表。
2024年の世界白金総供給は前年比0.9%減少の221.2トンと、2020年（214.6トン）以来、4年ぶり低水準に留まると予測。3月時点の見通し（220.5トン）から上方修正されました。
世界白金鉱山生産量は同2.4％減の170.1トンと、2020年（155.1トン）以来、4年ぶり低水準に留まる見込み。3月時点の見通し（170.7トン）からやや下方修正されました。鉱山在庫（0.0トン）を加えた鉱山総供給量は同2.6%減少の170.7トンの見込み。
国別で見ると、世界最大の白金生産国である南アフリカの生産量が同2.1%減の120.4トンと予測。鉱山リストラの影響で、2020年（102.6トン）以来、4年ぶり低水準に落ち込む見込み。3月時点の見通し（120.9トン）からやや下方修正されております。また、ロシアは同8.6％減の19.2トンと予測。メンテナンスの影響や米欧の経済制裁により、少なくともWPICが統計を公表している2013年以降で最低となる見込み。
世界白金リサイクル量は同5.5%増の51.1トンと、2022年（54.9トン）以来、2年ぶりに増加に転じると予測。3月時点の見通し（49.8トン）から上方修正されております。供給別でみると、自動車触媒からは同5.5%増の37.4トン、宝飾品からは同4.9%増の11.4トン、自動車触媒を除いた産業からは同5.6%増の2.3トンと、軒並み増加する見込み。
世界白金需要
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2024年の世界白金総需要は前年比5.4％減少の236.0トンと予測。3月時点の見通し（233.5トン）から上方修正されました。用途別に見てみると、自動車触媒需要は同1.8%増の101.7トンと、2017年（102.6トン）以来7年ぶり高水準になると予測。独フォルクスワーゲン（VW）のディーゼル車の排ガス不正問題をきっかけに需要低迷が続いてきました。問題が発覚した2015年（100.9トン）を上回ると見込み。ガソリン車向けで価格水準の高いパラジウムから白金へシフトする動きが続いていることや、中国で排ガス規制が強化されていることに加えて、世界的にハイブリッド車のシェアが拡大傾向にある中、3年連続で増加するとしております（3月時点の見通しは102.5トン）。
宝飾品需要は同5.9％増の61.5トンと、2019年（65.5トン）以来5年ぶり高水準の見込み。高成長が続くインドの需要増加が牽引し、3年ぶりに増加に転じるとしております（3月時点の見通しは59.1トン）。
自動車触媒を除く産業需要は同14.6％減の69.7トンと予測（3月時点の見通しは70.2トン）。少なくともWPICがデータを公表し始めた2013年以降で最高となった前年（81.7トン）から減少するものの、過去4番目の高水準となる見込み。
投資需要は同68.9％減の3.1トンと予測（3月時点の見通しは1.6トン）。前年（9.9トン）から減少するものの、2年連続でプラスになる見込み。北米や中国の需要が下支えるとしております。
南アフリカの白金生産量
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