NY金(中心限月、日足)

↓クリックすると拡大します↓

 

・WGCの需給レポートはこちら

・金の地上在庫はこちら

・公的機関の金準備はこちら

・中国の金準備はこちら

・中国の金輸入量はこちら

・スイスの金輸出量はこちら

先週のNY金(中心限月)は、前週末比23.0ドル高の2420.7ドルで終了。3週連続で上昇しております。

2300ドル台前半で揉み合っていたものの、7月3日に急伸。6月米雇用統計を受けて、5日も大幅続伸。週明け以降はインフレ指標の発表待ちで、ポジション調整の動きが強まったものの、50日平均線は維持。6月米消費者物価指数(CPI)が3ヶ月連続で鈍化したことを受けて、FRBによる9月利下げ観測が強まる中、7月11日に2430.4ドルまで買い進められる場面も見られるなど、2400ドルを維持して終了。週明けも続伸となり、2445.0ドルまで買い進められる場面も見られております。

なお、注目されたパウエル議長の議会証言ですが、市場が警戒していたタカ派姿勢ではなかったものの、市場への影響は限定的だった模様。

6月米雇用統計では、失業率が4.1%と前月から0.1ポイント悪化(市場予想は4.0%)。景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数は前月比20.6万人増と、前月(改定値、21.8万人増)から小幅縮小。4月分、5月分が下方修正され、FRBが重視する3ヶ月平均は17.7万人増と、コロナ禍前の2015~2019年平均(19.3万人増)を下回りました。

また、6月米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比3.0%上昇。家賃やガソリンの値上がりが弱まる中、伸び率は前月(3.3%上昇)を下回り、3ヶ月連続で鈍化。市場予想(3.1%上昇)も下回っております。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数も同3.3%上昇と、伸び率は前月(3.4%上昇)から小幅縮小(市場予想は3.4%上昇)。

CMEが公表している「FedWatch(フェドウォッチ)」(7月12日時点)によると、9月のFOMCでFRBが0.25%の利下げを行うとの見方は93.8%まで上昇。市場はFRBが9月に利下げを開始するとの見方を織り込みつつあります。また、2024年の利下げ回数も年3回が再び意識され始めております。

そのため、今週も引き続き2400ドルを維持しつつ、5月20日に付けた年初来高値2454.2ドルを上回ることが出来るか注目されます。3ヶ月に及ぶ現在のレンジを上放れる様だと、再度騰勢を強める可能性がありそうです。

また、市場が利下げを織り込む中で、世界最大の金ETFであるSPDRゴールドの金保有残高が増加し始める様だと、金相場の底上げにつながるとの見方も出ております。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

↓クリックすると拡大します↓

 

最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は7月12日時点で前週末比0.29トン増加の835.10トンと、2週連続で増加。

一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比0.35トン増加の378.04トンと、増加に転じております。

 

※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。