NY白金(日足)

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先週のNY白金(中心限月)は、前週比21.6ドル安の888.0ドルで終了となり、2週連続で続落。

2月20日に一時921.7ドルまで上昇するも、100日平均線がレジスタンスとして意識された様で、一段高とはならず。戻り売りを浴びて、再度900ドルを割り込む中、2月26日に880.2ドルまで下げる場面も見られるも、年初来安値873.3ドル(2月9日)は維持。

上値が重い一方で、南アフリカの産金コストが意識される中、底堅さも見られ始めております。なお、ロイター通信によると、南アフリカの白金族生産大手ノーサム・プラチナ・ホールディングスのダン最高経営責任者(CEO)は3月1日に、白金相場の急落を受けて、同国の複数の白金採鉱企業が過去30年で最悪の危機にさらされているとの見方を示しております。

NY白金(中心限月)とNYパラジウム(中心限月)の鞘は3月1日時点で74.50ドルの逆ザヤとなるなど、再び逆ザヤが拡大し始めており、相対的な白金の割安感が意識され易くなっている模様。

需要の減退懸念が根強いものの、欧州主要18ヶ国の1月新車販売台数(乗用車)は、前年同月比11.5%増加の101万5381台だった。車種別でみると、電気自動車(EV)は同29.3%増、プラグインハイブリッド車(PHV)は同24.4%増になった一方、ハイブリッド車(HV)も同21.4%増と好調を維持。世界的にも燃費の良いHVを見直す動きが拡がっております。

新規材料待ちで揉み合いが続いており、引き続き900ドルを中心とした狭いレンジで推移しそうです。ただ、今週は3月6日に、白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」が最新の需給レポートを公表する予定。また、中国では3月5日から全国人民代表大会(全人代)が開幕する。大規模な景気対策が打ち出される様だと、需要増加期待から買い進められる可能性がありそうです。

最後に、ロイター通信によると、米金融大手シティバンクはパラジウム相場見通しについて、差し迫った供給削減が見込まれるとの理由から、今後3ヶ月の価格見通しを950ドルから1200ドルに上方修正した模様。ただ、長期的には下落トレンドになると予想しております。

 

 

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