NY金(中心限月、日足)

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先週のNY金(中心限月)は、前週末比17.8ドル安の2331.2ドルで終了。3週ぶりに反落となりました。

6月7日に一時2304.2ドルまで下げる場面も見られたものの、引き続き節目の2300ドルは維持。相場の底堅さが確認されたことから買い拾われております。その後も、FOMC(米連邦公開市場委員会)を受けて、改めて年内の利下げ観測期待が高まる中、底堅い値動きが継続。欧州議会選挙でEUに懐疑的な右派・極右が伸長し、フランスのマクロン大統領が国民議会の解散・総選挙に踏み切るなど、欧州の「政治リスク」が意識され始める中、「安全資産」として買う動きも見られた様です。

一方で、50日平均線がレジスタンスとして意識される中で上値は重く、2300ドル台半ばで揉み合っていたものの、ウクライナ情勢や中東情勢を巡る「地政学リスク」が再度高まる中、6月20日に急伸。翌21日に2382.6ドルまで上昇する場面もみられております。5月米小売売上高が前月比0.1%増に留まり、市場予想(1.2%増)を大幅に下回るなど、米経済指標は冴えない内容のものが多く、FRBによる早期利下げ期待が高まっていることも価格を押し上げた模様。

ただ、FRB高官からは、引き続き「タカ派」な発言が目立つ中、6月米総合PMI速報値が、2年2ヶ月ぶり高水準となったことから、FRBによる早期利下げ観測がやや後退。買い方の利喰い売りに押された様です。テクニカル的にも、一旦上抜いた50日平均線でレジスタンスを受けた形となっております。

とは言え、欧州の「政治リスク」や、ウクライナや中東の「地政学リスク」を背景に、押し目は引き続き「安全資産」として買い拾われそうです。このままMACDがゴールデン・クロスとなる様だと、底打ち感が意識されそうですが、引き続き50日平均線超えを試す展開が続くか注目されます。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は6月21日時点で前週末比6.61トン増加の831.93トンと、増加に転じました。

一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比0.94トン減少の378.53トンと、5週連続で減少しております。

 

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