NY金(中心限月、日足)
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先週のNY金(中心限月)は、前週末比21.6ドル安の2399.1ドルで終了。4週ぶりに下落となりました。
7月11日に5月21日以来の2400ドル台を回復。労働需給の引き締まり感が薄れ、インフレも鈍化し始める中、FRBによる9月利下げ観測が高まる中、買い進められております。FRB高官からハト派な発言が相次いだことも好感された様で、7月17日に5月20日の高値2454.2ドルを上抜き、2474.5ドルまで買い進められる場面も見られるなど、最高値を2ヶ月ぶりに更新しました。
ただ、国際的にサイバーセキュリティーを手掛ける米IT企業のソフトウエア更新が引き金となり、大規模なシステム障害が発生。世界各地の交通機関や銀行、放送局などが影響を受けて、リスク回避のドル買いの動きが強まったため、先週末は大幅安で終了。
イスラエルとイエメンの親イラン武装組織フーシ派の攻撃の応酬が激化しており、中東の「地政学リスク」が再び意識され始めております。また、バイデン米大統領の大統領選撤退表明により、米国の「政治リスク」も意識され始める中、「安全資産」として金を選好する動きが強まっており、週明けの時間外取引は反発してスタートしております。
CMEが公表している「FedWatch(フェドウォッチ)」(7月19日時点)によると、9月のFOMCでFRBが0.25%の利下げを行うとの見方は94%となっております。先週、一時100%に達するなど市場では9月利下げがコンセンサスになりつつあります。また、51%が年3回の利上げを予想するなど、急速に利下げを織り込む中、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は7月19日時点で840.01トンと、前月末比10.95トン増加。金市場に投機資金が流入し始めている様です。
月末にFOMC(米連邦公開市場委員会)控える中、ポジション調整の動きが徐々に強まる可能性もありそうですが、引き続き2400ドル台を維持出来るか注目されます。なお、FRBがブラックアウト期間に入る中、今週は7月25日に発表される2024年4-6月期米GDP速報値や7月26日に発表される6月米個人消費支出(PCE)物価指数の発表に注目が集まりそうです。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は7月19日時点で前週末比4.91トン増加の840.01トンと、3週連続で増加。
世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比2.00トン増加の380.04トンと、2週連続で増加しております。
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