NY金(中心限月、日足)

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先週のNY金(中心限月)は、前週末比88.8ドル高の2469.8ドルで終了。限月切り替えの影響もあり、大幅に反発に転じております。

中国の需要減退観測が拡がる中で、7月25日に2351.9ドルまで下げる場面も見られるも、節目の2350ドルを維持したことから買い拾われて反発。その後、揉み合いが続いていたものの、FRBはFOMC(米連邦公開市場委員会)を開催し、8会合連続で政策金利の据え置きを決定。

ただ、声明公表後の記者会見で、パウエルFRB議長がインフレ鈍化などが予想通りに進めば「9月会合で利下げが検討される可能性がある」と明言。「金利の付かない資産」である金の投資妙味が高まるとの見方が拡がる中、見直し買いが入った様です。7月ISM米製造業景況感指数が、昨年11月以来8ヶ月ぶり低水準となり、7月米雇用統計が市場予想を下回ったことを受けて、米国の景気が転機を迎えたとの見方が拡がる中、8月2日に2522.5ドルまで買い進められるなど、史上初めて2500ドル台に乗せる場面も見られております。

「サーム・ルール」が発動するなど、米景気の悪化懸念が急速に高まる中、市場では9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)でFRBが利下げを開始するとの観測が一段と高まっております。また、年3回の利下げを行うとの見方や、FRBの政策が後手に回っているとの見方から、9月のFOMCで0.50%の利下げを行うとの見方も出始めております。

まだ、終値で2500ドル台に乗せてはおらず、しばらくは2500ドル付近では買い方の利喰いが先行しそうですが、FRBによる9月利下げ観測が強まる中、米長期金利は4%を割り込んで来ており、押し目は買い拾われそうです。また、金ETFの残高が増加傾向にあることも価格の下支えになると見られております。

それに加えて、パレスチナのイスラム組織ハマスは、最高指導者イスマイル・ハニヤ氏が訪問先のイランの首都テヘランで殺害されたと発表した上で、イスラエルの襲撃として非難。また、イスラエルはレバノンの首都ベイルート地域を空爆し、イスラム教シーア派組織ヒズボラの軍事部門最高幹部を殺害したと発表。中東地域の不安定化が一段と進むとの警戒感が高まる中、「安全資産」として買う動きも出始めており、底堅い展開が想定されます。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は8月2日時点で前週末比2.29トン増加の845.47トンと、5週連続で増加。

世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比0.22トン増加の381.67トンと、4週連続で増加しております。

 

 

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